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ルドルフ・シュタイナーの見た輪廻転生

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◎人格化されたカルマ

釈迦は、行為は人の帰趨であり、妄執が人を転生させるとする。カルマが人を転生させるのだと見た。

20世紀初めのルドルフ・シュタイナーは、メンタル体を確認することはできなかったようだが、カルマと転生について、以下のように述べる。

『私たちが振り返って、自分自身に意識を集中することができますと、そこに自分の光り輝くアストラル体と自分の思考エーテル体とを見るのですが、しかし私たちがさらに内的集中を深めて、内的な星の世界が現われるようになるまでに離脱した元の肉体に意識を集中しますと、その輝きが消え、思考の渦もその動きをやめ、そして、その場所に私たち自身の本性の像が―――他の表現が見つからないのですが―――、私たち自身の人格化されたカルマ像が出現するのです。

私たちが内部に担っているカルマ、それによってさまざまの運命を作り出してきた私たちのカルマ、私たちの運命が人の姿をとって眼の前に現われるのです。それを見るとき、私たちはこれが自分の姿だ、しかも自分の道徳的な本性の姿だ、と悟ります。この現世で個人として生きている私たちと同じように、この姿もまったく私たち自身なのです。

ここで別な意識が現われてきます。ここで現われる意識は、非常に心を重くするものです。つまり私たちがこのまったく人格化された運命を眺めるとき、この運命が自分の身体、自分の地上的人間とのきわめて密接な関連の下に現われます。そして私たちの身体の筋肉は、私たちのこの運命、このカルマが作ったのだ、と思い知らされ、そして、現実と真実との間の乖離をあらためて納得させられるのです。

なぜなら、私たちは、筋肉組織がまさに肉によってできている、と信じておりましたが、
この筋肉の真実の姿は、結晶化されたカルマに他ならないのですから。』
(シュタイナーの死者の書 ルドルフ・シュタイナー/著 ちくま学芸文庫 筑摩書房P94から引用)

この文章では、「思考エーテル体」という七つの身体論には存在しないボディが出てくる。七つの身体論のエーテル体は半物質であり、経絡であり、傘の骨様であり、思考というのは考えにくい。

それはさておき、究極にたどりつかないままの彼が、人間を見極めようと見すえたら私たち自身の人格化されたカルマ像を見て、それが肉体までも形成すると見たのだ。

20世紀初めの霊がかり全盛の時代のある霊能力者が頑張ってみたらそんな風に見えたということで、これはあくまで参考程度の情報であるが、釈迦の見方にも似ているのは興味深い。

◎エクスタシス 夢の夢なる-49
◎現代文明あるいは現代人のウィークポイント-38
◎輪廻の主体-8

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