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キエフ大公ウラディミル1世がギリシア正教を選ぶ

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◎タボルの光-人が神に成る

990年キエフ公国の大公ウラディミル1世は、国教をギリシア正教とした。

ウラディミル1世は、5人の妻と800人もの妾を抱え、偶像崇拝も行っていたが、国教を定めるに当たり、カトリックのローマ、ギリシア正教のコンスタンティノポリス、イスラームのバグダッドなどに使者を派遣し、各宗派を研究した。

バグダッドに行った者は、「イスラム教では、割礼をせよ、豚肉を食べるな、酒を飲むな、その代わりに死後には女たちと淫行をすることができる。」と報告。ウラディミル1世は、「ルーシ人の楽しみは酒を飲むことだから、酒なしでは生きていけない。」とし、イスラム教を退けた。
ユダヤ教は、ユダヤ教徒自体が故郷を失っているので、ウラディミル1世は、それではどうやって自分の信仰を勧めることができるのかと、これも退けた。
ギリシア正教については、「コンスタンティノポリスの聖ソフィア聖堂の典礼が、地上にはこれ以上の美しさも栄光もなく天国にいるようだった。」と報告を受け、ギリシア正教を選ぶことになった。

ギリシア正教には、ヘシュカズムがあり、人が神に成ることを認めている。カトリックだと、そんなことを広言することはできないが、エックハルトベーメなどその体験を伝えている人物がいる。

またギリシア正教では、白く光り輝く姿に変容したイエスが、モーセとエリヤと山上で語り合った姿を変容のシンボルとし、この山をタボル山とし、これを「タボルの光」と呼んで重要視している。

戦乱のキエフで「タボルの光」を見ている人が何人いるのだろうか。

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