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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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神仏と非人間性

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◎鬼怒川堤防の決壊と大洪水

日常生活では、人間性があるとか人間性がないとかを論じることはほとんどない。

それが毎年8月になるとテレビは戦争もののオンパレードになり、原爆、インパール作戦、特攻隊、硫黄島玉砕、沖縄県民の三分の一が亡くなった沖縄戦、ソ連参戦以降の満州からの逃避行、ガダルカナル攻防戦などいくらでも出てくる。戦争だから戦時だから非人間性が露見するのであって、敵が非人間的だからではないなどとアメリカ人の家族や子孫の平和そうな日常生活をことさらに見せて、その非人間的な仕打ちを受けた怒りを敵国にむけないように米露への配慮を見せたりもする。

そして大方はこの戦争は軍部やA級戦犯が悪玉になって釈然としないながらも、日本の一部の人が日本を敗戦に導いたなどと思い思い込まされる。

しかしながら、事はそれほど単純な善玉悪玉論に帰納しない。非人間性の根源は、日本神話(古事記)で言えば、罪穢れを払い清める修祓をメイン業務とする祓戸四柱神(瀬織津比売、速秋津比売、気吹戸主、速佐須良比売)の働きである。

彼らは、人間の細かい都合など顧慮してくれない。日に1000人取り殺すなら日に1500人産みましょうという人口増加ペースの中でものを考える。

イザヤ書では9割の人を滅ぼすが、切り株に相当する1割が残ればいいとする。これも神の意向のうち。神仏は時に大所高所で人間の都合を全く無視してくる。

鬼怒川堤防の決壊と大洪水は、非人間的であった。天が為すばあいは、天を悪玉に設定できないから、そこで人は自分のありようを見つめ直すものだ。

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