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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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インナーラビリンス/ナルタン/めるくまーる

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◎バグワンの高弟たち

バグワンものの訳者として知られるナルタンさんの冥想修行記。

大手出版社からは、神秘体験のところを問題にされてお蔵入りだったのが、めるくまーる社から出ることになった由。一読したが、問題になるような神秘体験の記述はなかったように思う。

がらくた神秘体験ものの本は世の中に多いが、まじめな求道者のそれは知っておく価値があるのではないか。究極の神秘体験は、「体験とはいえない体験」であり、その神秘体験について大手マスコミは勿論敏腕記者も文豪も、大聖者も表現する術を持たぬ。

ナルタン女史は、草創期のバグワンの弟子のひとりであり、かの有名なマニーシャは勿論、実力者のラクシュミやシーラとも知り合いだった。さらに光明を得た21名にも入ったそうだし・・・・。

彼女はもともと霊媒体質のようではあったが、ビジョンで見えるタイプではない。ただしバグワンからテレパシーで指示があったり、バグワンがアストラルで飛来してきたりと十分にバグワンの高弟のひとりといえるのではないかと思った。

とても冥想に熱心に取り組む姿勢がある。

日本での生活を捨離し、アメリカでの生活をも捨離し、完全なる出家者としてインドに渡った。そうした環境の作り方こそ、十分に準備ができている人物であるといえる。

バグワンについていえば、集団が初期の頃は、一人一人の準備のできている弟子についてはとても親身に面倒をみていたようだ。ところが何千人もの大所帯になると、彼自身の体調不良もあってか、それまでの熱意は一歩引いたものになっていった印象がある。

質問すれば教えてくれるけれど、必ずしも質問者本位でなく、人間本位でもなく、神本位な教え方と言おうか。

バグワンの講演集のシリーズには、秀作もあるが、冗長すぎて全部読み切れないのがいくつかあった。昔は、そういうのも我慢して?一生懸命読んだものだった。

バグワンと個々の弟子の関係は、確かに一度コンタクトのあった弟子はそれなりに大切にしたに相違ない。だが、弟子には準備のできた弟子とできていない弟子がいる。それは如何ともしがたい。縁の濃淡というべきか。

バグワンの弟子の書いた作品はいくつかあるが、このインナーラビリンスは、最もまともな求道記録であるように思う。

彼女の過去世記録もあまり愉快なものではないがゆえに、過去世というものはそういうものなのだろうと思った。

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