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中国錬金術での五行と三尸

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◎五行での火に克つ議論

中国錬金術の基本書参同契では、金属のできあがりは実のところあまり関心が払われていなかった。

セビンの「中国の錬金術と医術」によれば、参同契では不死を理解することと不死身になることとが別の段階であると認識されていたが、時代が下がって太古土兌経では、
『「もしある熱心な人がこのような五行のはっきりとした鋭い理解に到達したら、火に克つ議論に進んで、かれに金属変成の「道」(すなわち術)について話すことができる。

かれが五行のあらゆる面を悟ってしまったら、かれは釣りあいのとれた悟りの人になるだろう。そして三尸がかれの肉体を去るだろう」』
(中国の錬金術と医術/セビン/思索社P48から引用)

錬金術における卑金属は未悟の人、黄金は大悟の人。

正しい五行についての理解を観想法によって行うのか周天によって行うのか、坐忘によって行うのかはわからない。こうしてディテールである五行についてあらゆる面を悟れば、三尸が身体を去るという。

上尸は頭の中、中尸は腹、下尸は足にいて腰から上の病気を引き起こしたり、淫欲を好ませたりするという。三尸説から連想されるのは三丹田だが、肉体を去るイメージからすると三尸とはクンダリーニのことかもしれないと思う。

火に克つとは死に克つということだが、その時に火に表象されるメカニズムに錬金の奥義が秘められているのだろう。

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