◎生死を司る花
さて黄金のロバのルキウスの食べた薔薇は、女神ウェヌスの花。ウェヌスとはヴィーナスのこと
ウェヌスは、女性性の象徴であり、甘い言葉であらゆる男を誘惑し、楽園へ連れて行っては彼を引き裂き、むさぼり食らう。
これは、彼女が生を与え死を司るという両義性を持ち、その姿は錬金術では、硫黄と水銀の結合である、両性具有のイメージとして現れる。
ウェヌスは、古代ローマでの呼び名だが、この慈愛あふれてかつ残酷で、すべてを産みすべてを呑み込む神の別称は、キリスト教では聖母マリア(ノートルダム)であり、イシスであり、シュメール神話ではイナンナであり、日本神話ではイザナミの命となる。
これらは太母であり、女性優先と考えがちなのだが、その実は両性具有が真相でないと生と死両方にまたがる働きは説明できない。
この薔薇を喰らったろばのルキウスは、ある種の体験とは言えない体験を経たのだが、俗人にはわかるまいとて、人間への完全人への変身を遂げ、冥界から復活した。冥界巡りしたのではなく、死から復活したのだ。
さて黄金のロバのルキウスの食べた薔薇は、女神ウェヌスの花。ウェヌスとはヴィーナスのこと
ウェヌスは、女性性の象徴であり、甘い言葉であらゆる男を誘惑し、楽園へ連れて行っては彼を引き裂き、むさぼり食らう。
これは、彼女が生を与え死を司るという両義性を持ち、その姿は錬金術では、硫黄と水銀の結合である、両性具有のイメージとして現れる。
ウェヌスは、古代ローマでの呼び名だが、この慈愛あふれてかつ残酷で、すべてを産みすべてを呑み込む神の別称は、キリスト教では聖母マリア(ノートルダム)であり、イシスであり、シュメール神話ではイナンナであり、日本神話ではイザナミの命となる。
これらは太母であり、女性優先と考えがちなのだが、その実は両性具有が真相でないと生と死両方にまたがる働きは説明できない。
この薔薇を喰らったろばのルキウスは、ある種の体験とは言えない体験を経たのだが、俗人にはわかるまいとて、人間への完全人への変身を遂げ、冥界から復活した。冥界巡りしたのではなく、死から復活したのだ。