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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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呂洞賓が櫛を売る

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◎聞く人たち全てが出鱈目だと言う

朝鮮の神人姜甑山の語る呂洞賓のエピソード。

『一五二、又、言われるに、私のことは、呂洞賓のことと同じであると。

洞賓が自分に因縁のある者を求めて、長生術を伝えようとし商人に変装して、街路で大声で呼んで言うに、

この櫛で髪をとけば、白髪が黒くなり、曲がった腰が治り、衰えた気力が強壮になり、老いた顔が若返るが、この櫛の代金は千両であると言うと、聞く人たち全てが出鱈目を言っていると相手にしないので、

洞賓がある老婆に試験すると、果然その言葉どおりになった。

それを見た皆が、その時に初めて争って集まったが、洞賓は遂に昇天していたと。』(回天の聖者/姜甑山先生顕彰会P148から引用)

長生術とは、有限の年齢のことではない。今ここのことであり、時間のない世界のこと。

白髪が黒くなり、曲がった腰が治り云々は、その程度のことはできるが、それを問題にしているわけではないということ。

千両とは全財産を差し出せということであって、カルト風の物言いだが、すべてを差し出さないとそれは起こらない。すべてを棄てることを死と呼ぶ。

功利、メリット・デメリットで判断して確かだったから飛びつくというのでは、道の成就は覚束ない。何の見返りもなくすべてを棄てる準備ができた者だけが呂洞賓に出会える。

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