方法と結果

◎悟りは、科学的なメカニズム

悟りは、科学的なメカニズムだなどという。

ある宗派では、南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経を何日も唱え、マントラシッディ経由で飛び込もうとする。

ある宗派では、空というこの一なるものだが、変化をやめぬものを観想し、また諸尊格をありありと観想し、向こう側に飛び込もうとする。

ある宗派では、セックスには何かあるとみて、愛欲の地獄に落ち込まないままに光明を、愛と大慈大悲の大海を目指そうとする。
（木乃伊取りが木乃伊になりやすい）

ある宗派では、向精神性薬物を用いる。もっともそれを利用するには、タイミングと用量について師匠の細かな指示を受けねばならない。（これもまた木乃伊取りが木乃伊になりやすい）

若年で小食で睡眠不足で、禅などの冥想修業を繰り返せば、人によっては、精神を病んだり、肉体を病んだりして亡くなる人も少なくなかった。

それぞれのメソッドには先達の成功事例がついてはいるが、世間の試験のように6割の点数を得れば合格にしてくれるという類のものではない。

最低でも神仏に出会わなければならないからである。それには、環境と個人の努力の他に神仏のワン・プッシュが要るのだろうと思う。