Quantcast
Channel: アヴァンギャルド精神世界
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3535

サイバー完全兵器the perfect weapon

$
0
0
◎平均的人間が狂気への縁を歩まされている時代

『サイバー完全兵器/デービッド・サンガー/朝日新聞出版』では、サイバー世界での覇権争いが、最終的には5Gと同時にIOTに拡大し、サイバー紛争がミサイル誘導を含めたリアル世界に影響し、最も被害を大きく受けるのはアメリカであるという事実が前提として浮かび上がる。

サイバー紛争は、現在でも精巧な偽動画、偽情報の応酬であり、フェイク・ニュース対フェイク・ニュースの攻防戦となっている、だが事が軍事や重要インフラへの脅威となり得る大規模フェイク情報攻撃が起こった場合、アメリカは、次回も先制核攻撃を躊躇するとは限らないというような結論だった。

先制核攻撃は、30年くらい前は主流の考え方の一つだったが、サイバー攻撃も核と同様に攻撃側の方が防御側より圧倒的に強いため、サイバーでも先制攻撃が有力となるのは自然な流れなのだろう。

そういう観点から言えば、ロシアや中国が米大統領選挙にフェイク・ニュースで印象操作するのは当然だし、日本のYahooのニュース見出しに韓国の観点からの韓国ニュースが平然と掲載されているのは、韓国への無意識な心情同調操作であり、かつ外国情報はフェイク・ニュースを紛れ込ませやすいという証左でもある。もっともそういうニュース・サイトで天皇陛下や皇室をくさすニュースを読まされても、普通の日本人なら感じが悪いと思うだけではないだろうか。

フェイク・ニュースの攻防は、既に情報戦が始まっているということである。兵法書の古典孫子に「兵は詭道なり(戦争はばかし合い)」と述べられているのは千古不変の原則である。

ネット、スマホを触る時間が長いほど、フェイク・ニュースに騙されるチャンスも増え、テレビは世界観そのものを洗脳してくるし、文明の利器をどっぷり使えば使うほど、現状認識を誤り、行動判断もずれ、果ては何が正しくて何が誤っているかわからなくなるというのが現代の平均的人間像ではなかろうか。

フェイク・ニュース群こそ個人に対するサイバー完全兵器である。平均的人間が狂気への縁を歩まされている危険な時代である。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3535

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>