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チャクラと七つの身体−33

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◎肉体−16 白兵戦 

○真っ暗な世界、灰色の世界

およそ冥想と言うと、最初には、スピリチュアル・エマージェンシーというぎりぎりの体験が問題となる。一方戦場においては、自分の死が目前に迫ることにより、意識のレベルが落ちるという印象がある。それも一種のスピリチュアル・エマージェンシーである。

むかし友人の祖父が、満州で白兵での切り込みを中国軍に行った時は、ほとんど半狂乱になって、敵軍に切り込んで行ったものだと聞いた。おなじようなことは、日本の戦国時代の聞き書きにもある。

これは、武田信玄のある家臣が、麾下の勇将として知られた馬場美濃守信勝に質問したもの。
『「敵に向かった時は、暗闇に入ってしまったような気がする。そのせいか自分は手傷をよく負う。あなたはたびたび功名手柄を挙げておられるが、いっこうに手傷をお負いにならぬ。どのようにしておられるのか。」

馬場「敵に向かった時は、なるほど私も暗闇に入った心地がする。だがその時、少し心を静めると、おぼろ月夜くらいになってくる。それを待ってから切り込んで行くので、手傷を負わないのではないかと思う」と答えた。』
(葉隠/日本の名著/中央公論社から引用)

真っ暗闇とは、一寸先も見えない、おそらくは半狂乱状態のこと。おぼろ月夜状態とは、灰色の世界。白黒の夢を見ている時は、灰色の世界である。覚醒しながら、灰色の世界に入るのは、狐や狸に化かされるのがそういう状態だと言う。

このように戦場では、自分の生き死にをやりとりするものだから、自分の意識レベルが低下して、真っ暗と感じたり、灰色と感じたりするものであることがわかる。冥想においては、感受性を徐々に深めていくことにより、意識レベルを深めていくことを狙う。

最近の心理表現で、「頭の中が真っ白になって」という表現があるが、真っ白ならば、ほとんど意識レベルが落ちていない。灰色、黒と進むにつれて重いと感じる。

今の日本では、自分の天命を戦士として生きている人はほとんどいないだろう。しかし戦国時代から、昭和始めにかけては多くの人がこうした戦士であることに生きていた時代があったことを考えると、日本人の精神の発達カリキュラムの中では、戦士としての心理的霊的レベルは既にクリア済みであるということになるのだろうと思う。

【ザ・ジャンプ・アウト 090】

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