◎ソーマ讃歌からカスタネダ
ソーマ・ヨーガは、向精神性薬物を利用するヨーガのことで、少なくとも古代インド・アーリア文明の時代からあったもので、ソーマ讃歌として、その足跡を見ることができる。
国と国の関係でいえば、英国と清国の阿片戦争で、阿片の大量消費が国家の生産性を低下させる弊害が明らかになって以降、大規模に精神に影響を与える薬物の蔓延は国家自体が禁止するようになった。
昭和20年代にヒロポンが合法だった日本は、やがて覚醒剤を禁止とし、概して向精神性薬物にゆるゆるだったアメリカも、2019年8月、中国からのフェンタニルの大量輸入を批判するに至っている。フェンタニルは強力で依存性のあるオピオイド系鎮痛剤で、モルヒネの仲間。
冥想修行では、禅を除けば、帰神のシャーマニズムにしても、マントラシッディにしても、催眠術(ヒプノ)にしてもどうやってトランスに入っていくかが問題となる。そこで伝統的なマントラ念唱や観想法などとは別にドラッグを用いるというのは考えられる手法ではある。
ただ使用目的が、異世界、異次元を自分が楽しむとか、アストラル・トリップをするとか、「自分」個人の体験にとどまるうちは、古代ギリシア人も評価しなかった水平飛行止まりである。
これに対し垂直飛行は、見ている自分を超えて宇宙全体となる、神人合一のこと。それを目指せる指導ができるのは、自分でも神人合一を経た指導者だけである。
そういった正師、マスターがなければ、やれセッティングだ、グッドトリップだ、バッドトリップだという個人的体験の議論ばかりとなるのだろう。
このようにドラッグは善用すれば悟りへの重要なサポートとなり得るものであり、その典型例はカルロス・カスタネダのシリーズで読むことができる。だが、悪用されれば、オウム真理教のニューナルコのように教団の都合の悪い記憶をなくす手段として使われたり、単に廃人となるルートとなったりする。
ソーマは全体としてみれば、冥想修行の一助とする場合でも、俗人が楽しみや現実逃避のために服用する場合でも、危険な道(法門)なのである。
ソーマ・ヨーガは、向精神性薬物を利用するヨーガのことで、少なくとも古代インド・アーリア文明の時代からあったもので、ソーマ讃歌として、その足跡を見ることができる。
国と国の関係でいえば、英国と清国の阿片戦争で、阿片の大量消費が国家の生産性を低下させる弊害が明らかになって以降、大規模に精神に影響を与える薬物の蔓延は国家自体が禁止するようになった。
昭和20年代にヒロポンが合法だった日本は、やがて覚醒剤を禁止とし、概して向精神性薬物にゆるゆるだったアメリカも、2019年8月、中国からのフェンタニルの大量輸入を批判するに至っている。フェンタニルは強力で依存性のあるオピオイド系鎮痛剤で、モルヒネの仲間。
冥想修行では、禅を除けば、帰神のシャーマニズムにしても、マントラシッディにしても、催眠術(ヒプノ)にしてもどうやってトランスに入っていくかが問題となる。そこで伝統的なマントラ念唱や観想法などとは別にドラッグを用いるというのは考えられる手法ではある。
ただ使用目的が、異世界、異次元を自分が楽しむとか、アストラル・トリップをするとか、「自分」個人の体験にとどまるうちは、古代ギリシア人も評価しなかった水平飛行止まりである。
これに対し垂直飛行は、見ている自分を超えて宇宙全体となる、神人合一のこと。それを目指せる指導ができるのは、自分でも神人合一を経た指導者だけである。
そういった正師、マスターがなければ、やれセッティングだ、グッドトリップだ、バッドトリップだという個人的体験の議論ばかりとなるのだろう。
このようにドラッグは善用すれば悟りへの重要なサポートとなり得るものであり、その典型例はカルロス・カスタネダのシリーズで読むことができる。だが、悪用されれば、オウム真理教のニューナルコのように教団の都合の悪い記憶をなくす手段として使われたり、単に廃人となるルートとなったりする。
ソーマは全体としてみれば、冥想修行の一助とする場合でも、俗人が楽しみや現実逃避のために服用する場合でも、危険な道(法門)なのである。