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ドローン戦と外部委託業者同士の戦争

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◎無人戦の世紀/セス・J・フランツマン

古来から最先端科学技術は軍事に最初に導入され、しばらくたってから民生に導入される。最近SNSで動画の質の向上が著しいが、その原因は、広範なスマホの普及だけでなく、軍事ドローンに搭載されるビデオリンクと赤外線カメラなどの開発の影響かもしれないなどと思う。

『無人戦の世紀/セス・J・フランツマン/原書房』を見ると、2014年のウクライナ内戦と2020年のシリア内戦で攻撃用ドローンが使われたという。

知らない内に中国はアメリカを凌ぐ世界最大の軍事ドローン大国になっていた。またドローンには無限の可能性があり、低価格で大きな戦果を得られるタイプのドローン(ドローン大編隊が組める)と、無人戦闘機のような有人であるデメリットを排除した高価だがハイエンドなタイプ(F35ステルス戦闘機みたいな)のドローンの二方向にいずれも対応できる由。

上掲書P248によれば、シリア内戦でISISはドローン監視を逃れるため、地下トンネルで対抗したという。

今般のウクライナ戦争での、ドローンで敵位置を特定し、衛星通信でその情報を1分以内にフィードバックしたから渡河中のロシア戦車団を破壊できたなどというテレビ報道が、その最新の例なのだろう。

ドローン戦は、ドローンを使い捨てにすることを前提にすれば、戦死者は出ないので、攻撃側にとっては、国内戦争世論を有利に持っていけるというメリットはあるが、戦場となった方は、今般のウクライナのように破壊され放題となれる。
また戦死計上されないという点では、戦争業者(傭兵)で死人が出ても日本風に言えば事故死であっても戦死にはならないのだろうと思う。

かくして無人ドローンと外部委託業者同士の戦争は、どことなく人任せで無責任な風が漂うものであろうから、戦場では、戦争犯罪に該当する残虐行為が横行し、攻撃側は無慈悲になりがちなのではないか。

こうした世界を、幻視者は霊界の地獄が現界に現出したなどという。神なき科学の発展はどんどん地獄の底なし沼により深く足を踏み入れるだけである。メタ・バースも実は同類に見える。

幻視者によれば、京都の寺社大空襲ビジョンというのがあるが、それは昔は爆撃機の襲来と考えられてきたが、最近では、攻撃型ドローンの大編隊かもしれないなどと思う。予言者はその時代にある言葉でしか表現できないものだから、そういうことはままある。

狐の時代には、蛇が生まれて人間を滅ぼそうとする』(ブリタニア列王史)

日々冥想を。


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