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魔術師メルリヌスの予言-4

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◎天の岩戸隠れから風災

魔術師メルリヌスの予言から。風災など。
『星座の十二宮は客たちがこのように軌道を踏み外すのをみて悲嘆するであろう。

双子座はいつもの抱擁を控え、水瓶座を泉 に遣わすであろう。天秤座は牡羊座がその曲がった角で支えるまで傾いて計量するであろう。蠍座の尾は稲妻を産み、蟹座は太陽と争うであろう。

乙女座は射手座の背に昇り乙女の花々の含羞を忘れるであろう。月の戦車は黄道帯を混乱させると、昴星団は突然に泣き出すであろう。これらの星座はしかるべき任務に戻ることはないであろう。

しかし、星座アドリアンナは戸口を閉ざして、雲堤のなかに身を隠すであろう。

(74)
太陽の光線に打たれて海は波立ち、昔の塵がまた甦るであろう。風は不吉にも突風となって格闘し合い、星座中にその騒音は響きわたるであろう。』
(ブリタニア列王史/ジェフリー・オヴ・モンマス/南雲堂フェニックスP203-204から引用)
   
アドリアンナは、クレタ王のミノス王の娘アリアドネ。ミノタウロス征伐のテセウスに一目ぼれして、糸玉を使い彼が迷宮から出る手助けをして結婚の約束までしたが、結局彼女は棄てられた。海神ポセイドンはこれを救い彼女と結婚。その時の花冠を星座に上げたのが北の冠座。北の冠座は、北斗七星のひしゃく側延長線にある地味な惑星。これが雲堤に身を隠すとは、天の岩戸隠れのような闇のクライマックスか。

最後は、大三災たる風水火だが、出口王仁三郎はそのうち風災が最も被害が大きいと述べているが、『不吉にも突風となって』と平仄が合う。

肝心の至福千年到来の寿ぎ、喜びは、『昔の塵がまた甦るであろう。』の一節だけ。

これは、マタイによる福音書12章42節での完全なる女性としてのシバの女王の登場は、新約聖書でこの一行だけだし、『黄金のろば』でのイシスの登場があまりにも短文すぎるのと似ている。

これは「西洋人は、喜びよりも、苦しみの方が好きなのか」と誤解させんばかりである。カタルシスなき人間ドラマは、シジフォスの神話のように絶望に落とし込んで後、事上磨錬な解決の方向性しかないが、だからといって万人にその希望なき苦しみを強制させるのはいかがなものかと思う。

苛政は虎よりも怖いと言われた圧政の中国でも山に逃げるという方法はあった。今後SNS、GPS、ITで虎よりも怖い言論、思想、宗教弾圧の時代が来るが、神なき時代の便利はかならずそういう事態を人類に突きつけるものなのだろう。
また神なき力ある者は、そういう地獄的社会を弱者に強いたがるものであり、また力ある者同士争いたがるものだからである。

今日も冥想を。

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