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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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中国における静坐の評価

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◎有用から無用の用へ

唐初の大臣で、則天武后に諫言して左遷された褚遂良は、夜間たまたま静坐していたところ、幽霊が現れて心情を吐露したが、これはチャネリング。

韓非子の十過篇で衛の霊公が、たまたま耳にした音楽をおつきの者にコピーして再現するよう命じたが、その準備のために静坐して琴を奏でて再現に成功した。これは意識の深化と他心通。

続高僧伝巻十九習禅篇の僧定伝では、静坐によって大病を治癒できたとし、これはヒーリング。同じく明浄伝では静坐によって大干ばつを七日にわたる静坐祈雨で降雨に成功したとされこれは、観想法。

中国では、無用の用を評価されてこなかったところから、このようにあくまで静坐の外面的効果を言わざるを得なかったのだろう。

それでも静坐が、道家、儒家、仏家を経て二十一世紀まで伝承されてきたのは、静坐している人物自身がその無用の用なる効果を体感し、直観していたからではないかと思う。

朱子が静坐を評価したのは、父と同門の李延平先生と面識があり、李延平が終日静坐できる人物であり、この人が朱子の静坐に影響を与えた可能性がある。

長く坐れる人物とはそう滅多にいるものではない。

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