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出口王仁三郎の金剛界胎蔵界

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◎タカアマハラの真諦

真言密教系の後七日御修法は、毎年宮中で行われる宮中の修法であって、正月8日~14日の後七日に行われる仏事であって、一年おきに金剛界胎蔵界の修法がそれぞれ行われるという(禁秘抄講義(下巻))。

出口王仁三郎の金剛界胎蔵界の見解は以下のようなものであって手厳しいが、やさしい。

唯一の実在は、天御中主神。そこで、高御産巣日神は神漏岐(カムロギ)系の祖神であって、天御中主神の精神系である。そして神産巣日神は神漏美(カムロミ)系の祖神にして、天御中主神の物質系である。精神と物質とは天御中主神の両面である。此三柱は並独神成坐すので、唯一の実在にます天御中主神の御内証が、忽ち分れて精神、物質の二系統を為すことを示すとする。

『真言宗には金剛界、胎蔵界の二大万陀羅を建てるのだが、これ亦神漏岐、神漏美二系の系譜であり、御神慮を伝えたものである。弘法大師の唱導した本地垂迹の説は、主客本末を誤ったものであって、空海の無知は去ることながら、和光同塵の然らしむる所として、大日本国教は宥容するのである。』
(神霊界第二巻P336から引用)

これについて、出口王仁三郎は、古事記冒頭の「天地初発之時、於高天原成神名、天御中主神訓高下天云阿麻、下效之。」について、巷間では、「天御中主神が高天原という霊地へ降臨遊ばされた」というような解釈をするがこれを誤りだとし、「天御中主神が「タカアマハラ」と鳴り出ました」という意味が正当だとする。

すなわちタカアマハラの六文字は、「タカア」「タアマ」「カアマ」「ハラ」の四つに区分され、
「タカア」=光明遍照、八紘に照り輝く
「タアマ」¬=「円満具足」「摂取不捨」「至愛至護」
「カアマ」=「信賞必罰」「金剛不動」「曷磨義」、曷磨金剛杵とは草薙剣
「ハラ」=華であり、「ケ」であり、また「ハナ」である。因果一体、即疾頓生を説く波羅密である。「花」の王は十六菊であり、印度に移って蓮華。蓮華は大日本の鏡の相であり、玉の相。すなわち。「五百津御須麻流」の摂取不捨の金剛力は、『法華経』には蓮華の即身成仏であると説く。

つまり古事記とは、この「タカアマハラ」から出たものであり、これを仮に高天原教と呼び、真言も南無阿弥陀仏も高天原教を本として出てきたものだと説き、本末の本が高天原教であるとし、末が仏教であるとする。出口王仁三郎は「理は等しゆうすと雖ども、事は自から本末の差がある、正傍の厳格なる差別がある。」と、ここは厳しく見ている。

高天原教とは、「ハラ」の義のとおり、この身このままでの即身成仏の教えであるが、教えられてわかるような教えではない。

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