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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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その健康で何を成し遂げるか

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◎聖の面と俗の面

1950年代から60年代にかけて大気圏内で核実験が繰り返されて以降、確実に乳がんの発生は増えた。そのうえ福島原発事故を経て、日本人は放射能による脅威にさらされている。
日本人の健康を脅かすものはそれ以外にもあり、水も空気も汚染された中国産の農作物、加工食品であり、外食産業、冷凍食品、加工食品を中心に膨大な中国産食品が日本で消費されているが、その汚染ぶりを描いた本を読むと、絶望的な気分になる。要するに野菜栽培ではどぶ水にもならないような汚れた水をかけて野菜を育てるみたいな生産段階から悲惨な中国農業なのである。

こうした中、一病息災やら無病息災やら人間は健康を求めていく。健康とは人間にとって何か。

インドで沖正弘の出会った130歳以上の長寿者は、割と食べていたが、笹目秀和の出会った500歳の仙人は、木の実などを食するがほとんど食べないに等しい。

中国の禅者趙州は120歳の長寿だったが、その生活は質素を極めた。インドのババジは千年を越えて生き、サンジェルマンは数百年を越えて生きる。

消化器官をある程度退化させてまで、異常な長寿を求めるのは、別の天命のある人たちだけ。

普通の人は、この危機の時代にわが天命を果たすべくとりあえず健康を求める。その天命をわかっている人もいればそうでない人もいる。自分にとって最高の伴侶に出会うチャンスは一生のうちに何度もあるものではないが、今や離婚率3割だ。天命をわかっている人の割合は、これだけでも少ないことがわかる。

ハタ・ヨーギ沖正弘は、病気とは異常なバランスのとり方であり、健康の秘訣はアンバランスを作らないこと、換言すれば無理をしないことだとする。

その無理とは、

1.からだのかたよった使い方
2.くつろぎの不足
3.運動不足
4.栄養の過不足
5.不要物の停滞と必要物の不足
6.感情の執着や欲求不満や消極的な思考作用による心理的かたよりと混乱のつづき』
(ヨガによる病気の治し方/沖正弘/白揚社P38-39から引用)

長年健康の道に携わってきた人の言であり、これで尽くされているのだと思う。問題はその健康でもって、今生で何をするかである。人間は聖と俗の両面を有し、聖とは、精神であり、悟りであり、太陽の側、俗とは物質であり、肉体と生活の維持であり、月の側。

イチローは、毎日カレーを食べて猛烈なトレーニングを繰り返して日米通算4257安打を放ったが、それで成し遂げたのは俗の側のことだった。

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