◎若い時の情欲を避けよ
新約聖書テモテ書第二章21~22節から、パウロがテモテに語る。
『もし人が卑しいものを取り去って自分をきよめるなら、彼は尊いきよめられた器となって、主人に役立つものとなり、すべての良いわざに間に合うようになる。
そこで、あなたは若い時の情欲を避けなさい。そして、きよい心をもって主を呼び求める人々と共に、義と信仰と愛と平和とを追い求めなさい。』
若い時は、情欲は目前の大きな問題の一つである。結婚しない人が全体の三分の一に上るこの時代に、若い時は、情欲にまつわる諸問題を解決する手段は、結婚であることが望ましいなどと主張しても説得力は薄い。
挿絵は、17世紀のオランダの詩人ヤーコブ・カーツの『情事の迷宮から結婚への道案内』。盛装した女性が迷路に入場しようとし、迷路の途中では愛のキューピッドが待ち構える。迷路の中心には世界樹もどきがそびえる。
17世紀オランダでは、結婚生活は貴く清らかで、おまけに種の維持さえも可能になるなどと、社会の公的側面に寄与することに一筋の疑問も持たずに、こうした挿絵が、結婚奨励の宣伝として用いられたようだ。
つまり迷路から彼女を連れだせば、その関係は公に認められて万々歳という次第。
そんなわけでこの迷路はやや安直な狙いだが、こういう世俗な迷路もある、
『若い時の情欲を避けよ』を、結婚せよという意味で解釈されたのなら、2千年前のパウロは困惑しただろう。
新約聖書テモテ書第二章21~22節から、パウロがテモテに語る。
『もし人が卑しいものを取り去って自分をきよめるなら、彼は尊いきよめられた器となって、主人に役立つものとなり、すべての良いわざに間に合うようになる。
そこで、あなたは若い時の情欲を避けなさい。そして、きよい心をもって主を呼び求める人々と共に、義と信仰と愛と平和とを追い求めなさい。』
若い時は、情欲は目前の大きな問題の一つである。結婚しない人が全体の三分の一に上るこの時代に、若い時は、情欲にまつわる諸問題を解決する手段は、結婚であることが望ましいなどと主張しても説得力は薄い。
挿絵は、17世紀のオランダの詩人ヤーコブ・カーツの『情事の迷宮から結婚への道案内』。盛装した女性が迷路に入場しようとし、迷路の途中では愛のキューピッドが待ち構える。迷路の中心には世界樹もどきがそびえる。
17世紀オランダでは、結婚生活は貴く清らかで、おまけに種の維持さえも可能になるなどと、社会の公的側面に寄与することに一筋の疑問も持たずに、こうした挿絵が、結婚奨励の宣伝として用いられたようだ。
つまり迷路から彼女を連れだせば、その関係は公に認められて万々歳という次第。
そんなわけでこの迷路はやや安直な狙いだが、こういう世俗な迷路もある、
『若い時の情欲を避けよ』を、結婚せよという意味で解釈されたのなら、2千年前のパウロは困惑しただろう。
