◎フランクでいまここ
臨済宗といえば、応、燈、関の三代(大応、大燈、関山)だが、関山の事績は見えにくい。
戦国末期の塵塚物語から。
天龍寺の夢窓国師が嵯峨より京都に入り、妙心寺の前を通りかかった。夢窓が、人をやって関山がいるかどうか尋ねさせると、折よく関山は居て、破れ衣を整えて走って出て来て、「まずは寺にお入りなさいませ」とて、自ら案内して住坊に入った。
気持ちよく対談され、「国師をおもてなし致したいけれど、貧賤なので、思うにまかせない」などと言って、破れた硯箱から銭四、五銭を取り出して小僧に近隣の店にやきもちを買いに行かせ、夢窓国師をもてなしたという。
夢窓国師は、この一生懸命な志に感じ入って、美味しく頂き、歓待を謝し、退出されたという。
お粗末ぞんざいなおもてなしというもおろかなり。
今ならVIP中のVIPの国師にコンビニのあんまんを出したってところ。
今でも破れジーンズは着ているなどと言わないで下さい。
貴人に対してもわが貧しい衣服や調度を卑しく思わず、饗応の材料がみすぼらしいなどと思わず、そのままで接することのできるフランクさが、まずは覚者のスタイルである。
これも、いまここ。
臨済宗といえば、応、燈、関の三代(大応、大燈、関山)だが、関山の事績は見えにくい。
戦国末期の塵塚物語から。
天龍寺の夢窓国師が嵯峨より京都に入り、妙心寺の前を通りかかった。夢窓が、人をやって関山がいるかどうか尋ねさせると、折よく関山は居て、破れ衣を整えて走って出て来て、「まずは寺にお入りなさいませ」とて、自ら案内して住坊に入った。
気持ちよく対談され、「国師をおもてなし致したいけれど、貧賤なので、思うにまかせない」などと言って、破れた硯箱から銭四、五銭を取り出して小僧に近隣の店にやきもちを買いに行かせ、夢窓国師をもてなしたという。
夢窓国師は、この一生懸命な志に感じ入って、美味しく頂き、歓待を謝し、退出されたという。
お粗末ぞんざいなおもてなしというもおろかなり。
今ならVIP中のVIPの国師にコンビニのあんまんを出したってところ。
今でも破れジーンズは着ているなどと言わないで下さい。
貴人に対してもわが貧しい衣服や調度を卑しく思わず、饗応の材料がみすぼらしいなどと思わず、そのままで接することのできるフランクさが、まずは覚者のスタイルである。
これも、いまここ。