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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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日本が排除してきたもの

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◎宦官、科挙、道教、キリスト教

日本が、異国文化が入ろうとしてきた時代の変わり目にあって、日本自体が入ることを忌避したり一旦少々入ってきたがまもなく排除したのは、宦官、科挙、道教、キリスト教というところだろうか。

6世紀の欽明天皇の時代に仏教とほぼ同時に儒教と道教が入って来ようとして、おそらく2百年くらい国論を二分して議論、争闘が行われたのだろう。仏教については、天皇家自身が受容するか排除するかで呪術合戦みたいなことまでやり、そこに聖徳太子が登場する。

天皇に名字はない。その時代の総称が天皇の諡り名とされる。天皇は、神事がまず先なので、宦官や科挙を行うというのは、諸侯を排除して天皇家が独占的に後宮を維持し、官僚群を直属させるということになり、宦官科挙を入れた場合、天皇が政治に巻き込まれ過ぎると見た有力者が多かったのだろう。
また遣唐使は出したが、道教は巧妙に排除。

政治に巻き込まれると、やがて国家の祭祀は廃絶する。外国の侵略はなかったものの応仁の乱後に伊勢神宮も高野山も灯の消えたようになって後復興できたのは、ほとんど奇跡のようなものだと思う。

長い神仏習合の時代があった。

江戸時代は天海の指図により鎖国。キリスト教は、安土桃山時代、明治維新に廃仏毀釈と同時に入り込もうとし、さらに第二次世界大戦の敗戦後にキリスト教国教化の動きもあった。

キリスト教は他宗派を排除する宗教。日本は神仏習合であり、これを排除すると、心理的にトラウマが残るもの。鹿児島など廃仏毀釈の激しかった地域にはいまでもその影響が残る。

日本は、自然そのものが人を慈しむ環境であり、キリスト教の生れた風土とは真逆であり、三位一体と言いながら実質二位一体の父なる神の宗教キリスト教とは相性がよくなかったのだろう。

そして今、1980年頃から始まったカルト全盛の時代となり、宗教の体裁をとらないカルトが無数にある時代となった。

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