◎つくづくと思いくらして
蓮如の父存如は、親鸞の嫡流の七代目であった。存如の時代は、本願寺といっても天台宗青蓮院の末寺に過ぎず、豊かな財産、盛名があったわけではない。
一説に存如は身の回りの世話をしていたメイドの女性蓮の前と関係ができ、そこで生まれたのが蓮如。
蓮如が六歳になったある日、蓮如の生母蓮の前は、絵師を呼び、蓮如の姿を描かせた。これが鹿子(かのこ)御影呼ばれる蓮如の尊像。
まもなく蓮の前は、行き方知れずとなって、蓮如は生母と生別した。存如は後妻に五月の前を迎え一子を儲けたが、蓮如がいては本願寺八世を我が子が継げないと思ったのか、後妻から蓮如は盛んにいじめを受けた。
第三者の目からはいじめの方を注目しがちだが、生母との生別の喪失感、無常感は、その後の一生に影響を与える。
つくづくと思いくらして 入りあいの鐘のひびきに 弥陀ぞ恋しき
(蓮如)
この弥陀は、蓮如の目には生母と見えていたのかもしれない。
蓮如の父存如は、親鸞の嫡流の七代目であった。存如の時代は、本願寺といっても天台宗青蓮院の末寺に過ぎず、豊かな財産、盛名があったわけではない。
一説に存如は身の回りの世話をしていたメイドの女性蓮の前と関係ができ、そこで生まれたのが蓮如。
蓮如が六歳になったある日、蓮如の生母蓮の前は、絵師を呼び、蓮如の姿を描かせた。これが鹿子(かのこ)御影呼ばれる蓮如の尊像。
まもなく蓮の前は、行き方知れずとなって、蓮如は生母と生別した。存如は後妻に五月の前を迎え一子を儲けたが、蓮如がいては本願寺八世を我が子が継げないと思ったのか、後妻から蓮如は盛んにいじめを受けた。
第三者の目からはいじめの方を注目しがちだが、生母との生別の喪失感、無常感は、その後の一生に影響を与える。
つくづくと思いくらして 入りあいの鐘のひびきに 弥陀ぞ恋しき
(蓮如)
この弥陀は、蓮如の目には生母と見えていたのかもしれない。