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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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西洋占星術の発展と退行

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◎当たる原理、当たらない原理

あまり死亡率の高くないコロナという疫病の時代。疫病の時代と言えば、ペストであり、天然痘。ペストと言えば、占星術者ノストラダムスの数奇な生涯のことが思い起される。

西洋占星術の発展史を読むと、天動説から地動説への逆転と精密な惑星位置の観測技術の発展により、西洋占星術は神学のくびきを脱して晴れて科学の仲間入りをすることになったみたいに書いてある。それを読んで、科学になったのだからめでたしめでたしと思うのが一般的反応であろう。

ところが七つの身体論で言えば、扱う主たるシンボリズムが、第三身体であるアストラル体レベルから物質である第一身体に退行したということを意味する。

ルネサンス以前、中世までの占星術は、実際に見神したかどうかは別にして、見神に向かう姿勢があることが大前提となっていたのだが、科学に脱皮することで、見神云々は問われず、日本人みたいに圧倒的にキリスト教徒の少ない民族にあってすらチャート(星図)さえあれば、正確な解釈ができるみたいに思われているのではないだろうか。

正確に未来を予言するためには、いまここに居て、いまここが未来に展開する時間のないポジションにいないといけない。そのポジションにあって初めて、見ようとする人物の将来が掌を指すようにわかる。いまここに居るとは、いわゆる空の悟り、第六身体アートマン・レベルであって、チベット密教なら空性の悟りというもの。

占者は、話の枕あるいは事象を覗き込むきっかけとして、チャートを用いるわけだが、チャートが正方形のチャートで科学的に正確でない位置の惑星でも、円形チャートでPC演算で正確とされる実測ではない位置の惑星でも、見る人物が空の悟りを達成していれば、未来予言をはずすことはないと思う。よって星占いは、現今の正確とされる天文暦でももっとアバウトなものでもその結果について、用いるチャートによる大差はないと考えられる。

ダンテス・ダイジが、(PC演算で算定された)「天文暦によるチャートで我が内面をのぞき込むよりも、天文暦の位置とはズレている実際の空の惑星を眺めた方がよい」という示唆は、その辺の消息のことである。

同じ人間の将来を占う紫微斗数や四柱推命は、星は星だが、天体との関連はない。またその根幹の原理は、西洋では地水火風の四大であり、東洋では四大もあるが空が入って五大だったりする。また、干支の十干の5要素は、五大ではなく木火土金水。
要するに世界の現状と未来をのぞき込むための物差しは世界共通でなくともよいのだ。その人物が空を悟っていさえすればよい。それなしの占星術は、神と分離した占星術は、本来の意義を失っているのではないか。

出口王仁三郎に神示の宇宙という謎の宇宙論があるが、これは現界・物質界ではなく、明らかに霊界・アストラル体宇宙論である。それを確認するためにはアストラル世界に飛ぶ技量がなければならない。

このように、いろいろと哲学的技術的な方面のことばかり並べると、技術と哲学の理解だけで未来予知可能と誤解する人もいるだろうが、基本は神の許し給うことだけを知り得る伝え得るというところがある。未来を伝えるというのはまさしく神の御業に干渉するということだからである。

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