◎肉体−42
◎マリー=アンナ・リンドメイアの脱魂
◎肉体がダメになるリスク
竹下節子氏は、カトリックを中心に聖者の奇跡についていろいろと紹介してくれている。が、マリアが出現したのを目撃した、イエスと会話した、肉体にスティグマタがついた、空を飛んだとか、死後においても分離された心臓が腐らなかったとか、目に見える方面の関心の方が高いように見える。いささか世俗的な方面に関心が高いのだろうと思う。
『ドイツのカルメル会修道女マリー=アンナ・リンドメイアは、1705年のミュンヘンで起こった脱魂について詳細に述べた。彼女は魂と精神が完全に肉体を離れることを経験によって確認したという。肉体は魂が戻ってきた後でもダメージを受けていて三日間ぐらいは冷たく、麻痺状態が続いたという。
彼女はアヴィラの聖女テレサに祈って、エクスタシーが起こるときに意識を失わないでいられるように神に頼んだ。その結果、まず非常な虚脱感がやってきて、次に寒気に襲われることが自覚できた。それは足元から始まって次第に全身にひろがり、同時に力が抜けて無感覚になる。冷気に閉じ込められる。
それから魂と精神が一気に神の導くところへ出ていくのだという。』
(聖者の宇宙/竹下節子/青土社p203−204から引用)
私は、神秘体験なら十把一からげではなく、こういう真に迫ったエピソードの方に興味がある。
この脱魂に至る過程では、歴然と肉体死のプロセスの途中と類似していることが語られており、ソクラテスの死のプロセスやチベット死者の書のそれに似た描写となっている。
このように脱魂、体外離脱には3種あるといえども、そのリスクは肉体に戻れないリスクだけでなく、肉体がダメになるリスクもある。
むしろ冥想修行者は、オウン・リスクで、そういうことをするのだから、こうした危険についての事前のブリーフィングや事故回避の設備や体制の問題は本来二の次となるのだろう。事故を回避できるかどうかはまさに神のみぞ知る。
偉大なグルたちは、その高弟に語る、『自分のすべてを差し出せば、却ってすべてを得る』と。
これは世間的な価値観から見ればとんでもないが、この世のあらゆる苦悩を超克する秘儀とはそういうものなのではないだろうか。
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『ドイツのカルメル会修道女マリー=アンナ・リンドメイアは、1705年のミュンヘンで起こった脱魂について詳細に述べた。彼女は魂と精神が完全に肉体を離れることを経験によって確認したという。肉体は魂が戻ってきた後でもダメージを受けていて三日間ぐらいは冷たく、麻痺状態が続いたという。
彼女はアヴィラの聖女テレサに祈って、エクスタシーが起こるときに意識を失わないでいられるように神に頼んだ。その結果、まず非常な虚脱感がやってきて、次に寒気に襲われることが自覚できた。それは足元から始まって次第に全身にひろがり、同時に力が抜けて無感覚になる。冷気に閉じ込められる。
それから魂と精神が一気に神の導くところへ出ていくのだという。』
(聖者の宇宙/竹下節子/青土社p203−204から引用)
私は、神秘体験なら十把一からげではなく、こういう真に迫ったエピソードの方に興味がある。
この脱魂に至る過程では、歴然と肉体死のプロセスの途中と類似していることが語られており、ソクラテスの死のプロセスやチベット死者の書のそれに似た描写となっている。
このように脱魂、体外離脱には3種あるといえども、そのリスクは肉体に戻れないリスクだけでなく、肉体がダメになるリスクもある。
むしろ冥想修行者は、オウン・リスクで、そういうことをするのだから、こうした危険についての事前のブリーフィングや事故回避の設備や体制の問題は本来二の次となるのだろう。事故を回避できるかどうかはまさに神のみぞ知る。
偉大なグルたちは、その高弟に語る、『自分のすべてを差し出せば、却ってすべてを得る』と。
これは世間的な価値観から見ればとんでもないが、この世のあらゆる苦悩を超克する秘儀とはそういうものなのではないだろうか。
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