$ 0 0 ◎許六の芭蕉翁肖像の讃 芭蕉の弟子許六の俳文につぎのようなものがある。 『芭蕉翁肖像の讃 人は世にへつらいなく、心の至るところに身を軽く、露霜雪の日を厭い、雨あられに、『さびたる』海山の景色を眺めては、或いははらわたを吐いたり、妙句を唱えたり、またひじを曲げて、楽しみを求めなさったことこそうらやましいことだ。 床しさや 心の中の月と花』 覚者は天機、天命に生きるというが、芭蕉のこの世にへつらわず、心のままに俳句を楽しむ姿もその流れの一つに見える。