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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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NHKのドラマ正直不動産と西山夜話

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◎公案とマインド・コントロール

この度のロシアとアゾフ大隊の戦闘では、双方のプロパガンダ合戦が激しく、ディープ・フェイクも含めて真実をねじ曲げるとはこういうものかと考えさせらる。真実をねじ曲げることがどういうものかという点では、NHKのドラマ『正直不動産』も適当な材料である。『正直不動産』は、かつては嘘八百を並べた優秀な営業マン山ピーが、さる祟りにより嘘を言えない正直な不動産営業マンに変身して活躍する話。

夢窓国師の西山夜話から。
『初心者がいきなり禅をしても、どこから手をつければよいのかつかみどころがないものだ。そこで、あれこれと一人よがりをさせず公案に専念させるものである。つまり、心にルール・ルートを設定して、狂った思いやよこしまな算段を止めて、散乱する意識の流れを沈静して、一つに専念させるものである。云々』

現代人は、テレビを見、ネットを見、スマホを見と、あらゆる商業・政治・価値観プロパガンダにさらされており、その影響から逃れるのが冥想の最初の作業となる。一言でいえば先入観をなくすということだが、この心を混乱させる時代に、千年も前に作られた公案が今でも有効だというのは、いかに現代人の心が狂瀾怒濤にさらされているかを示している。

公案の一例として、公案集無門関の第二十六則。
『清涼の法眼禅師が、ある僧が通夜振る舞いの直前に彼のところに参禅した際、黙って手で簾を指さした。すると二人の僧がそろってそこに行き簾を巻き上げた。

すると清涼は、「一人はよろしいが、他はだめだ。」と言った。』


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