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聖徳太子と草薙御神剣

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◎仏教受容時の古神道勢力との抗争

草薙剣は、熱田神宮にあるのが本物(天叢雲剣)であって、宮中にあるのはイミテーション。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の十三人』で、源義経が壇ノ浦で安徳天皇奪還に失敗した際、三種の神器も海中に沈んだ。後に鎌倉殿は、海中を捜させ、鏡と勾玉は発見されたが、草薙剣のイミテーションはついに回収できなかった。この後伊勢神宮から献上された剣が正式なイミテーションとされた。

聖徳太子に草薙剣について微妙な伝承がある。
『其の八 【草薙御神剣(くさなぎのみつるぎ】

太子は、ある夜、夢をみました。それは、日本の古代の夢でした。日本の古代の神々があらわれ、太子の真意を尋ねます。
「汝は、何が為に異国の教えをこの国に持ち込むのだ」
太子は、答えます。
「やまとの国ぶりを失わないためであります」
すると、多くの神々は、それぞれに語り出しました。みんなが一緒に語るものですから、ふつうの人にはとても理解できません。ところが太子は、一つ一つを理解し、答えたのです。やまとの神々は、その人並み外れた神に通ずる力に驚きました。

そして最後に、こう言い伝えたのです。
「このやまとの国ぶりは、和らぎである。多くの種族が争ってきたが、民が苦しまぬよう戦いをやめ、儀式で多くの事々を決めてきた。汝の剣とて、その意を秘めていよう。今、本来、須佐という宮にあるべき剣が、熱田の地にある。荒き剣ゆえ、正しく祭らねば、わざわいとなる。この剣は、『ち』の剣である。過ぎたる戦いの約束を守らねば大変なことが起きる」
ここまで語りおわると、神々はすうっと消えてしまいました。

はっとして我にかえった太子でしたが、「ち」の剣ということが心にかかり太子はやまとの国の多くの戦いについて語り部に語らせました。そして、出雲の国との約束を知り、『草薙御神剣』の存在をつきとめました。
「これは、大変なことである。このままにしては、おけぬ・・・・」
そして、後日、『草薙御神剣』を、熱田の地にて、日 (ヒルミノ剣)・月(ツクヨミノ 剣)・星(太子の所持する七星剣)の古代よりの三剣をもって、正式の封じの儀式を行ない、祭りなおしたのです。ここでいう正式な儀式とは、古代からの剣の神秘の力を示現するものですが、三剣を同時に抜き放ち、あわせ、三神の力を一つに結ぶというものです。
『草薙御神剣』が、三種の神器の一つとされる以前の物語です。』
(聖徳太子の「日本が沈む日」/友常貴仁/ 三五館P129-132から引用)

これは、仏教受容時の古神道勢力との抗争が、実は、出雲勢力と大和勢力との戦後処理にもつながっていることを示しているのだろう。

須佐は出雲。出雲勢力と大和勢力の和議の印として出雲方の『ち』の剣を熱田に置いておいたが、そのままでは祟るがゆえに聖徳太子が日 (ヒルミノ剣)・月(ツクヨミノ 剣)・星(太子の所持する七星剣)の古代よりの三剣を以て封じ直したということなのだろう。

また秘仏の法隆寺の救世観世音菩薩像は、聖徳太子の等身の御影と伝えられる。先日NHKがこれを3D解析し放送していたが、あごのあたりのふっくらしたラインがダンテス・ダイジに似ており、両者とも四人の妻がいたという共通点もあり、興味を惹かれた。

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