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クリシュナムルティの末期の一句

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◎坐禅をしない公案禅みたいな

クリシュナムルティは、日本を訪れたことはないと聞いたことがあるが、正確にはその死の直前にインドからロスへ飛行機で向かう途次、東京で1時間のトランジットの滞在を行なったことがある。

だからといって、誰に会うでもなかったので、何も起こらなかったということろだろう。

彼の死の何日か前に、クリシュナムルティは、メアリー・カドガンの「クリシュナムルティが亡くなる時、その理解とエネルギーの焦点に実際に何が起きるのでしょう」という質問に答えた。

「それはなくなってしまうのです。もしも誰かが教えを完全に極めれば、たぶんそれに触れるかもしれません。が、それに触れるべく努めることはできないのです。

あなた方全員が見失ってきたもの」-あの広大な空(エンプティネス)-を知りさえすればいいのです。」

数時間経ってクリシュナムルティは、付け加えた。
『私が今朝話そうとしていたのはこういうことです。つまり七十年間あの超エネルギー-、いや、あの膨大なエネルギー、巨大な英知-がこの肉体を使ってきたということです。

いかにとてつもなく大きなエネルギーと英知がこの肉体を通過していたか、人々はわかっていないようです-それは12気筒エンジン並だったのです。

そして七十年-相当に長い期間-経った今、肉体はもはやそれに耐えられないのです。
何がこの肉体-非常に注意深く準備され、保護されつづけないかぎりありえなかったこの肉体-を通過していたか、誰も理解できないのです。誰も

理解しているふりをしても無駄です。誰も。

繰り返して言います。ここにいる人々も一般の人々も、誰一人、何が起こっていたのか知らないのです。彼らが知らないというのを私は知っているのです。そして70年経った今それは終わったのです。

あの英知とエネルギーが[なくなったわけ]ではありません-それはなおここに、毎日、特に夜間、ここにあるのです。ただ七十年経った今、肉体がそれに耐えられなくなった-もはや耐えられない-ということです。もはや。

インド人たちはこれについて多くの馬鹿げた迷信を持っています-肉体はなくなるが、あなた[の霊魂]は残るといったナンセンスを。何百年経った後にも、あなた方はこれと同じような別の肉体、あの至高の英知の働きの場となるような肉体を見つけることはないでしょう。二度とそのようなものに会うことはないでしょう。彼が去る時、それは去るのです。

あの意識、あの状態の後にはいかなる意識も残らないのです。それに触れることができるというふりをしたり、そんなふうに想像しようとする人がいるかもしれません。

もしも彼らが教えを生きれば、それなりの可能性が開けてくるかもしれません。が、誰もそうしませんでした。誰も。以上です。』
(クリシュナムルティの生と死/メアリー・ルティエンス/コスモス・ライブラリーP347-348から引用)

というわけで、ここに、冥想という技法なしで、チャレンジしたクリシュナムルティの成果を見た。

クリシュナムルティは、坐禅をしない公案禅みたいな感じだったので、やっぱり実とは言えない実を挙げるには、冥想という技法なしでは駄目だと思った。

あの広大な空(エンプティネス)』は、ブラフマン、ニルヴァーナのこととと思う。一方『あの膨大なエネルギー、巨大な英知-がこの肉体を使ってきた』という表現では、『あの膨大なエネルギー、巨大な英知』は例のこの世とあの世のあらゆる現象を含む一なるもの、つまりこれぞ『有』の側であるアートマンのことを云っていると思う。これも天意を生きる、あるいは天命を生きるという一つの形なのではないか。

【チャクラと七つの身体-345】
◎アートマン-49
6.禅 ◎クリシュナムルティの末期の一句
(ザ・ジャンプ・アウト399)

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