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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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日本の戦場になった地域

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◎荒廃した人心

日本の戦場になった地域といえば、まず沖縄だが、第二次世界大戦時の都市空襲や原爆を除くと、近代では明治維新前後で戦場になった地域がいくつかある。

1.秋田県
戊辰戦争では、新政府側についたにもかかわらず、秋田県のほぼ全域が戦場となり、久保田藩武士の三分の二が戦闘に参加。戦勝の論功行賞は2万石と微々たるものであった。 

2.福島県
会津鶴ヶ城を主戦場とした戦い。福島県の全域が戦場となった。NHKドラマ『八重の桜』でその経緯や全容を知った人も多いのではないか。 

戊辰戦争では、北越、平潟、上野、函館なども戦場となっているが、県全全域が戦場となった上記2県を挙げる。

3.京都府
禁門の変で、一条から七条まで京都全体の三分の二が消失。これで京都の経済力は大きく毀損した。 

4.山口県
下関戦争、藩内クーデター、長州征討などで、県内は大きく荒廃した。 
 
5.大分県・熊本県・宮崎県・鹿児島県
西南戦争の戦場。

戦場になると、その土地の人心は荒廃する。人が人を殺したり殺されたりするシーンが至る所で発生する日常には、未悟の者にとっては動揺こそあれ、平静はないものだ。
明日の食べ物、明日の生活だけを求める日々が繰り返されると、人間が人間らしい気持を取り戻すのには時間がかかるものだ。仲代達也の終戦後体験はその典型。生きた心地すらなければ、まともに生きることがテーマになる生活はどうしても後回しになりがちだ。

そして70年も経てば世代も2回入れ替わり、文明も文化も様変わりする。

こうした維新前後の戦いの70~80年後に太平洋戦争が起きている。それからまた戦後70年にして、日本を戦場にしようとする動きがあるのは、単に政治家がどうとかアメリカや中国がどうということの他に、日本人のカルマということに思いを馳せなければならない。

日本が世界に先行するというのは、日本人はもともと激しい気質を持つ民族であるということ。戦後エコノミック・アニマルと言われるほどに55年体制のもとで伸びた経済もいまや老衰の相を見せている。その秘められた激しいものが次に向く方向が、日本民族の盛衰を決める。

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