輪廻転生を問題にする人々

◎クンダリーニ・ヨーガ系の考え方

ある人は輪廻転生などないと言い、ある人は輪廻転生はあるという。同じ仏教でも密教系や浄土系では輪廻転生はある立場だが、禅ではその立場はとらない。

キリスト教では基本は輪廻転生を認めない立場だが、２千年の歴史の中で何回か輪廻転生説が力を持つ時期もあった。
初期神学では転生思想があり、時代が下がってドメニコ修道会士カンパネラ（～1639）は、「魂が複数回地上の生を生きるのは、一度の生では得られない知識を深めて完成に近づくためだ」と主張したり、イエスもヘブル人へのい手紙９章２７節で「一度だけ死ぬことと、死んだ後さばきを受けることとが、人間に定まっている」と輪廻転生を思わせることを語っている。

誰が輪廻転生思想を押して誰が認めなかったという説を並べるのは意味がない。

冥想修行にはクンダリーニ・ヨーガ系と只管打坐系があるが、只管打坐系は今ここだから輪廻転生など相手にしない立場。一方クンダリーニ・ヨーガ系では輪廻転生を認めてもよいという立場があるように見えるが、その実、その輪廻転生は、我々が想像するような社会の一般常識を土台にした想像でなんとかなるような代物ではないように思う。

輪廻転生を問題にする人々は常にクンダリーニ・ヨーガ系だが、何のために生まれて来たのかということと、死とは何かを捉えるために、輪廻転生があると説明するのだろうが、その証明は臨死体験によってすら、体験内容のばらつきによりほぼ科学的証明は不能と思われる。キュブラーロスもそこまでたどり着かなかった。

犬に仏性があれば、犬は輪廻転生していつかは人間になり、やがて成仏できるのか。