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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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ダライラマのカーマ・ヨーガ-2

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◎エクスタシーの秘密

ダライラマは、無分別智から光明に至ることを示し、日常の生活体験には無分別智にコンタクトするチャンスが性的な絶頂時など4種あることを示した。以下では、性的な絶頂時と射精コントロールについて説明する。

『これらの自然に生じる四つの状態の中で、光明を体験する最高の機会を与えてくれるのは、性的な絶頂時です。もっとも、「性的」といったからといって、ふつうの意味ではありません。異性と一体になることによって、生命力の元素が頭頂から溶けだしてきます。

さらに瞑想の力によって、その流れを逆流させ、上昇させるのです。性的ヨーガのきわめて高度な修行をおこなっていく場合、行者に欠かせない条件のひとつは、射精しないだけの十分なコントロールの力を持っていることです。射精は修行のさまたげになると考えられているのです。

特に『カーラチャクラタントラ』は、精液の放出は、修行にダメージをあたえるから、夢のなかでも精をもらさないように、みずからをコントロールしなければならないと、強く戒めています。

無上ヨーガの密教経典には、行者が夢精を避けるための、さまざまな技術も説明されているのです。このような無上ヨーガタントラの考え方は、小乗の戒律であるヴィヤナとは対照的です。ヴィヤナのなかで、ブッダは、夢精を例外として認めています。修行者の意識的なコントロールを超えていると考えられるからです。

ところが夢の中であっても射精することのないように努力すべきだと、タントラは特に強調しているのです。』
(宇宙のダルマ/ダライラマ/角川書店P131-132から引用)

小乗では夢精を認め、密教では夢精をも認めない。その差異の結果については言及していないが、チベット密教では行者が夢精を避けるための、さまざまな技術も説明されているほどにここの部分は厳格に対処されてきたのだろう。

改めて言うまでもないが、これは男性側の修行となる。エクスタシーにあっては、生命力の元素が頭頂から溶け出すが、それを上方に逆流させることだとグランド・デザインを示している。



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