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浦和レッズ 再びアジアを制す

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◎紙一重のデュエル(一対一)の積み重ねが勝利を呼ぶ

浦和レッズ アジア・チャンピオンズ・リーグ優勝おめでとう。

10年前は、アジア全体のサッカー熱も大したことはなくて、Jリーグのお荷物と言われた浦和レッズがアジアチャンピオンズリーグを制したことは、他のJリーグチームをして逆に浦和が取れたのならうちもという気分にさせたことも事実だった。それが翌年のガンバ大阪の制覇や、開催国枠で出場の柏や鹿島の活躍につながっていく。

また世界クラブ選手権で、浦和レッズがACミランと体験したのは、Jリーグチームが初めて欧州チャンピオンとガチンコで戦った試合となり、いわば黒船到来みたいな位置づけの試合となった。0-1の敗戦だったが、試合後のレッズの長谷部(今の日本代表キャプテン)が「点差以上の差があった」と述べたほどの衝撃だった。

それから10年、Jリーグの若手は毎年何十人と欧州に渡り、アジアも中東、中国が金に飽かせてビッグネームを補強し、国内リーグを充実させたことで、以前とは比べ物にならないほどアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)優勝の難易度は上がった。

こうした中、浦和レッズは、決勝トーナメントでは、初戦のアウェイをボロ負けし、ホームで大逆転するという戦いが続いた。一回戦の対済州2回戦(アウェイ(0-2)ホーム(3-0))は、逆転された済州が最後はサッカーでなくレッズへの集団暴行に及び唖然とさせられたり、準々決勝(アウェイ(1-3)ホーム(4-1))の対川崎第二戦では、レッズの高木のキーパーの頭を超える超絶シュートが逆転ゴールとなったり、これぞ神憑りを思わせるものがあった。

準決勝(アウェイ(1-1)ホーム(1-0))は新旧ブラジル代表を要する中国の上海上港戦であったが、ボールを圧倒的に支配されるも戦略的な守備で、キー・プレイヤーのフッキ、オスカルを封じ込め、内容的にはレッズペースで勝った。

決勝のアルヒラル戦では、またも神風が吹いた。まず第一戦(1-1)の前半早くにアルヒラルのボール回しの中心のカルロス・エドゥアルドが故障で下がって、第二戦も欠場した。

更に第二戦(1-0)では、大型フォワードで得点王のハルビンが試合早々のファールによる故障のためか動きに精細を欠き途中交代となったこと。

おまけにアルヒラルは、後半の終盤一人退場になり、それがラファエル・シルバの決勝点の呼び水となった。

これを運やツキと見るか、流れと見るか、神慮と見るかは人それぞれだが、事前の保有戦力で圧倒していてもひっくり返るのは、源平のひよどり越えや、北条の河越夜戦、織田今川の桶狭間などいくつも先例がある。

いずれにしても人は自分の力だけでは髪の毛一本白くも黒くもできない。

アルヒラルはアルヒラルで、試合前は、正しい者が勝つなんて言っていたことも忘れてはいけない。(現代宗教の諸相ではある。)

選手はインタビューでは、サポーターのおかげで勝ったと感謝するが、神様の力もある。

そして、紙一重のデュエル(一対一)の積み重ねが、最後に勝利を呼んだと思う。人は一足飛びにチャンピオンになることなどないのだ。

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