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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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ダンテス・ダイジ没後三十年

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◎魂の正統的な発達プロセス

毎年12月、関東では初雪が短い時間に舞うことがある。

ダンテス・ダイジは亡くなる直前に、自分が死ぬ時は、華が降ると予告しており、ある冬の日にその純白の無数の華が地上を覆ったのを見て、弟子はその死を確信したという。

20世紀の覚者たちといえば、出口王仁三郎、クリシュナムルティ、OSHOバグワン、そしてダンテス・ダイジ。そしてスワミ・ラーマもそうだし、その師ババジも入る。

いずれも1990年代初頭には、すべて亡くなっている。以後大物覚者の世に出ない時代となって三十年近くなる。

暁闇は、ひとしお暗いというが、暗さが暗ければ暗いほど、反転した時の光輝は譬えようもなくまばゆいものになる。ただ必ず反転するかどうかは、定まったものでなく、一人一人の取り組み具合による。

どんなひどい時代にも覚醒した人はいたものであるが、その数は極端に少ないものであった。今地球人口が70億であれば、地球ロゴスが地獄に陥らないために必要とされる覚醒した人の数は相当な数となるだろう。

ゆえにこの時代大物覚者は数人出てきたとしても、あるいは数人の救世主が再臨してもどうにもならないほどに、人間の数は増えた。

増えた人間たちには、恋人や妻子が与えられ、やがてそれは奪われ、嘆きが与えられる。

奪われる前までは、天国的な状態は人を癒し、解放されたような気分に昂揚する。しかしそれは永続するものではなく、やがて願望実現、欲望満足のような天国的な状態が通用しないステージに上ることになる。

それが魂の正統的な発達プロセスというものだろう。

天国的なものが本当に通用しないことを見切るには、イエスですらその直前に悪魔に誘惑され、釈迦ですら涅槃に入る直前に悪魔と会話を重ねた。

このように大物覚者ですら、切羽詰まった対応を強いられる。いわんや凡俗においてはさらに厳しい試練となる。

こうしたカルマという長い映画のフィルムのコマとコマの隙間に天国的なものが本当に通用しないパートが混じっている。

それは恐ろしいものだが、一人一人が自分で向き合わねばならない。

大物覚者がすべて隠れてしまったというのは、そういうシチュエイションに大衆一人一人を追い込んでいくトライアルなのだと思う。

ダンテス・ダイジ没後三十年。その機が熟したかどうかは、自分自身がよく知っているのではないか。

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