◎万物がごちゃごちゃになっている渾淪
列子の天瑞篇に、世界の始まりは4段階あることが示されている。
1.太易:気もない状態
2.太初:気の始め
3.太始:形の始め
4.太素:質の始め。これは気形質は備わっているが、個別に分化しておらず、万物がごちゃごちゃになっている状態でこれを渾淪(こんろん)と呼ぶ。
太易は、
ニルヴァーナ。太初から太素までは、アートマン。
渾淪とは、古事記の
葦牙や、ゾーハルの
一条の黒ずんだ焔というところか。
いずれにしても、この4段階を目撃した列子の眼は精妙である。