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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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光と闇、エネルギーと世界観

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◎わびさびて、冥想する

夜の地球を俯瞰すると、東アジアについては、日本、韓国、中国は、大都市付近を中心にまばゆいほどに地方でも煌々と明かりがついている。これに対して北朝鮮はほとんど真っ暗。そんな衛星画像を目にしたことが一度はあるのではないか。

日本は陰翳の文化と言うが、それは元々は書院づくりを基調にした障子採光の文化。西欧でも間接照明を主体にした陰翳の文化は確かにある。高級ホテルのロビーで今でもそれを目にすることができる。

この対極にあるのがスーパー、コンビニ、ショッピングセンターの防犯のために暗い死角を作らない狙いと、商品がよく見えるようにする目的のフラットで明るい照明。

こうしたことは、購買意欲を高め、自意識の極大化をどんどん促進する。ところが限られた金と権力で欲しいものを奪い合えば、必ずや戦争に至る。

こうした世界観が世界中に広がっていて、それを基盤としたライフ・スタイル、すなわちスマホ片手に、買い物をして、ドライブをして、自転車にも乗り、テレビを見て、食事もするという、スマホながらスタイルは、外国ドラマでも外国映画でも普通に見るようになった。

かつては識者だけが、近代西欧文明は世界を席捲したと語ったが、いまでは誰もが前提条件なしにそれを目撃、実感できるようになった。
ということは、今まさに近代西欧文明のピークであるということである。カタストローフは一斉に起こるのだろう。

この明るい照明のライフ・スタイルでは、かつて見えなかったものを見る姿勢ではあるが、表層意識、顕在意識以上のものは見えず、却って見えないものの方が強調される。それが理由のわからない不安だったり、うつに転化しがちなもの。

人は、日常生活では明と暗、光と闇のバランスをとって生きなければならないものだから、この明、光全盛の時代に、わびさびて、冥想する時間は一日一回は必要なものだと思う。

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