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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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世界樹概観−1

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◎世界はひっくり返っている

世界のからくりは、しばしば世界樹で表現される。

人間は頭を上に脚を下にして立つ。しかし、世界樹は、根を上にして、枝葉、樹冠を下にする。よって人間から見れば、世界全体は逆転して存在する。

世界樹(宇宙樹、哲学の木、生命の樹)は、世界のいろいろな古伝承、古文献に出てくる。ウパニシャッド、淮南子、山海経、仏典、北欧神話エッダ、錬金術文書、ユダヤ教、マヤなどである。

世界樹の倒立のイメージについては、これらのすべてが、倒立して存在すると記載があるわけではない。一例として、北欧神話エッダの世界樹イグドラシルは、倒立しているとは書いていないが、神々の王オーディンが枝から足を上にして吊るされたことで、世界樹の倒立を示す。世界樹だけを描いたのでは逆転しているかどうかについては言及されないことがある。倒立とは人間の視点との係わりにおいて倒立なのだ。

もちろん世界全体の大半は死の世界であり、一部に生の世界がある。よって世界樹の大半は死の世界であり、生の世界もごく一部。

悟りにおいて世界は逆転する。これが悟りの外形の窮極のシンボリックな表現である。それまで人間が見ていた世界は、世界が世界を見るという風にチェンジするのだ。

このシンボルが、世界各地、宗派を問わず出現することは、宇宙樹とは、宗派なき冥想の根本原理であることを指し示している。

さて、人間と樹木の関係を一枚の戯画として表したものが、タロットカードの大アルカナに存在する。それが「吊るされた男」である。このカードは、人間と宇宙を並置して表現した数少ないビジョンとして珍重される。

宇宙樹に言及できる人は、各文明において、宇宙全体を何かの拍子に見た人物である。世界が七つの次元に亘り、それぞれの枝が日常の現象の些末にまで伸びていることを俯瞰できるポイントに立って「見た」人物に限って宇宙樹という表現をとる。

悟りにも深浅高低あるが、悟った人の中でこれを見た人は、「世界の秘密を見た」に値する人なのではないかと思う。

【ザ・ジャンプ・アウト 005】







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