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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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12使徒の5番目の使徒ピリポ

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◎龍で異教徒を脅して入信させる

クリスマスイブなので黄金伝説から。

12使徒の5番目のピリポは、20年間スキュティアの地(ウクライナ地方)で伝道した。最後に異教徒達に捕縛され、軍神マルスの立像に連れていかれ、香を捧げよと命じられた。

するとこの柱の下から巨大な龍が出現し、供犠の火を焚いていた神官二名と二名の将官を殺し、周辺に毒を吐いたので、あたりの人は皆病気になった。

ピリポは、偽りの神像マルスを壊して十字架を崇めるならば、死んだ者も生き返らせ、病気の者も治してやろうと言った。するとあたりの人は、これを承諾したので、ピリポが病気を治してやると、人々は偶像を壊した。

そこでピリポは、龍を誰にも害を与えることのない荒野に送り出した。
ピリポは、ここに1年滞在し布教した。
ピリポは87歳で殉教した。

乱暴狼藉が当たり前だった荒くれものが普通の時代に、イエスの教えを説くには、超能力が必要だと考えたのだろう。

龍は、肉体レベルの存在とは思えないが、人々を一定の意識レベルまで下げて、集団催眠のようなことをして、偶像破壊せしめたのだろうか。

キリスト教は自発的な信仰が必要条件。病気を治してもらったくらいで、誰もが入信するわけでもない。見れば信じる者は、見なくとも信じる者より下だが、そんなことは言っていられない時代だったのだろう。

黄金伝説には、とかく超能力、神の奇跡が登場するが、人間の絶望をどう見るかの裏返しが、超能力、神の奇蹟を示すことであるということに気づいた人が先に進むのだろう。

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