◎死の夢
W・B・イェイツの詩から。
『死の夢
私は夢をみた―――ある女がよその地で死んでおり
近くになじみの者はいなかった
その女の顔の上に 柩(ひつぎ)板を釘づけしたのは
その土地に住む農民たち
このままひとりでおいてよいかといぶかって
盛りあげた塚の上には
二本の木切れを組んで十字架を立て
まわりにいと杉を植えて
そしらぬ顔の星々のもとにおきざりにした
私はのちにつぎのことばを刻んだ
「この女性はおん身の初恋の人よりも美しかりしが
いまは柩板のしたで眠る」』
(W・B・イェイツ全詩集/W・B・イェイツ/著/北星堂書店p24から引用)
初恋の人よりも美しい女性は、なかなかいないものだ。けれども女性としては幸薄かったのか、バリバリのキャリア・ウーマンだったからそんなことは歯牙にもかけなかったのか。大失恋の痛手がそうさせたのか、不倫になるから未然に避けたのか、不倫だから別れたのか、それは知らない。
初恋の人と結婚しても生別、死別はあるものだ。
人は一人で生まれ、一人で死んでいくが、求道者と言っても、一人では生きられない。女性には女性の生きるべき道もある。多くの冥想修行が男性のためのものだとは言ってもそうなのだ。
女性の人生も板子一枚下は死の影。初恋の人より美人だったからと雖も客死することもある。
外気温30度で一日がスタートした。異常な高温である。
W・B・イェイツの詩から。
『死の夢
私は夢をみた―――ある女がよその地で死んでおり
近くになじみの者はいなかった
その女の顔の上に 柩(ひつぎ)板を釘づけしたのは
その土地に住む農民たち
このままひとりでおいてよいかといぶかって
盛りあげた塚の上には
二本の木切れを組んで十字架を立て
まわりにいと杉を植えて
そしらぬ顔の星々のもとにおきざりにした
私はのちにつぎのことばを刻んだ
「この女性はおん身の初恋の人よりも美しかりしが
いまは柩板のしたで眠る」』
(W・B・イェイツ全詩集/W・B・イェイツ/著/北星堂書店p24から引用)
初恋の人よりも美しい女性は、なかなかいないものだ。けれども女性としては幸薄かったのか、バリバリのキャリア・ウーマンだったからそんなことは歯牙にもかけなかったのか。大失恋の痛手がそうさせたのか、不倫になるから未然に避けたのか、不倫だから別れたのか、それは知らない。
初恋の人と結婚しても生別、死別はあるものだ。
人は一人で生まれ、一人で死んでいくが、求道者と言っても、一人では生きられない。女性には女性の生きるべき道もある。多くの冥想修行が男性のためのものだとは言ってもそうなのだ。
女性の人生も板子一枚下は死の影。初恋の人より美人だったからと雖も客死することもある。
外気温30度で一日がスタートした。異常な高温である。