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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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自分の逆転、世界の逆転-3

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◎出口王仁三郎-3

出口王仁三郎が高熊山に入ったのは28歳の頃。

『われは空行く鳥なれや』で始まるその時の感激を歌った歌は、輪廻転生を繰り返す孤独な鳥が単に空を飛ぶだけでなく、人間を越え時空をも超えたことを暗示している。

出口王仁三郎の歌集霧の海にも「28歳の頃」というパートがあり、出口王仁三郎の超越体験の中の白眉が28歳の頃起きていることを示す。最初は霊界探訪と高級神霊との出会い、そして逆転に至る。

『緑の野辺
  二十八歳の頃

天も地も青きが中に唯一人こころ清しく笛の音を聞く

笛の音は虚空にひびき笙の音は地上を流れてわが魂おどる

さっと吹く風に裏葉のひるがへる緑の野辺のかんばしきかな

さみどりの栄ゆる野辺にただ一人立てども淋しと思はざりけり

天地をただ一人のものとして生まれしごとき霊界の旅

さえわたる虫のなく音を聞きながら霊界にさへ恋あるを知る』
(出口王仁三郎の歌集霧の海P191から引用)

『精神は澄みきらひつつ自ずから
まだ見ぬ国に踏み入りにけり』(上掲書P175から引用)

『たぐひなき珍(うず)の景色にひたりつつ
われは静に無我の聲きく

無我の聲こゑなき聲をききながら
われ神国(かみくに)の花に息すも』
(上掲書P141から引用)

出口王仁三郎の無我とは何か。彼の随筆集『月鏡』に『不退転信、絶対服従信、仏心、無我心、清浄心、菩提心、日本魂、之を三摩地と言ふのである。』という一文があり、三摩地はニルヴィカルパ・サマディーのことと考えられる。よって無我とは、三摩地はニルヴィカルパ・サマディーのことと思われる。出口王仁三郎は、最後のワンステップは、神仏の助けによらず自分で登ることも言っていて(新月の光(上巻))、わかっている。

出口王仁三郎は、ここに逆転した。入我我入が起こったのである。

そして覚者の心境のキーワードは、絶対的な透徹した孤独と見知らぬ、未知ということ。そして世界全体が、自分と一体であるということ(天地をただ一人のものとして生まれしごとき・・・)。


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