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Channel: アヴァンギャルド精神世界
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現身(うつそみ)は朝日に露と消ゆるとも

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◎トースとダンテスの合体と伊都能売(いづのめ)-6

出口王仁三郎の「大本の道」の伊都能売に関する短歌の続き。伊都能売をテーマにした連作は、これですべてだが、この後に厳瑞二霊を題材にした十五首が続く。

人間には、もともと厳瑞なる男性、女性あるいは陰陽があるが、現代人のテーマはそれらを統合した両性具有なる伊都能売の実現である。伊都能売を45首で歌い尽くした後に、更に厳瑞に言及するのは、戦前の大本教が、厳瑞二神を体現した二人によって指導されていたためなのだろう。

よって出口ナオ、出口王仁三郎逝去後の戦後は一貫して、両性具有である完全人、原人間である伊都能売(いづのめ)の実現が全人類の前に呈示された目標となっている。

以下の連作では、現(うつ)し世の森羅万象のみならず、隠り世も伊都能売がカバーし、更に全宇宙も統治するという。神人とは伊都能売のことだが、あの世もこの世も全宇宙もカバーする機能は、第六身体アートマンのことであり、禅の十牛図でいえば、第六騎牛帰家第七忘牛存人のこと。世間一般の悟りとは、第三見牛以上を指すが、第六騎牛帰家、第七忘牛存人のレベルの人物はなかなかいないものだと思う。

『伊都能売(三)
無始無終無限の宇宙も伊都能売(いづのめ)の神の守りに開ひらけ行くなり
春秋(はるあき)のうつり変かはりも伊都能売の神の力の現れなりけり
神霊魂(かむみたま)いづの千別(ちわき)に千別ましものみな活(い)かす伊都能売の神

天地(あめつち)のまことの親をたづぬれば世にいづのめの神にましけり
わが魂(たま)のまことの親は天地(あめつち)をうしはぎいます伊都能売の神
※うしはぎ:統治

伊都能売の神の守りに外れたるものは天地(てんち)に一物もなし

地の上のあらむ限りの生物(いきもの)を子とし恵(めぐ)ます伊都能売の神
国と人いろいろ変はれど伊都能売の神のまもりに差別(けじめ)なきかな
天地(あめつち)に伊都能売の神いまさずば世はとことはに暗やみとなるべし

現身(うつそみ)は朝日に露と消ゆるとも魂(みたま)を永久(とは)に活かす伊都能売
うつし世はいふも畏(かしこ)し幽世(かくりよ)を守らせたまふ伊都能売の神
天国に日の神となり霊国に月とかがやく伊都能売の神

愛善の神徳充(み)たし信真(しんしん)の光あまねき伊都能売の神
愛の善信の真をばつちかへと教(をしへ)ひらきし伊都能売の神
真善美愛の極致は伊都能売の厳(いづ)の御霊(みたま)のかがみなりけり

厳(いづ)と瑞(みづ)陰と陽との神徳を世に照らします伊都能売の神』
(出口王仁三郎の「大本の道」)

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