◎列子天瑞篇
古代中国に心配性の人がいて、天が落ちて来るのではないか、大地が崩れ落ちるのではないかと心配する杞という国の人がいた。それを聞いた人が、天は大気の集まりだから落ちて来ない、地は大きな土の塊だから壊れることはないと説明した。すると彼の杞国の人は安心した。
これを聞いた長盧子は、長年月で考えれば、天も地も必ず崩壊する時期があるものだから、その崩壊の時期に遭遇したら当然に憂えるものだ。(だから杞憂には理由がある)
これを聞いた列子は笑って言うには、天地が崩れようが崩れまいが、そんなことは自分の知ったことではない。同様に、生きている時には死を知らないし、死んでいる時には生を知らない。だからそんなことを気にしていてはいけない。
(列子天瑞篇)
さて易経に天風姤という卦があり、それに天が落ちることを示している。
天風姤の六爻は、
陽
陽
陽
陽
陽
陰
でできていて、全陽であったものが最初に下から陰が発生した兆しの卦である。これの第五爻の説明が、『杞を以て瓜を包む。章を含む。天より隕つる有り』。これは、杞(川柳)が一陰たる瓜を包むように大切に育てるには、戒律規律に従って、丁寧に慎重に生きることが必要で、ついには天より落ち、天機天命を知りつつ、あるいは召命され生きることができる、というもの。
クンダリーニは上昇し、只管打坐は下降する。方向性は逆だが、天が落ち地が崩れなければ、「えり好み」をしないあるいは天国も地獄も超えるということはないのだろう。
なお、アイルランドにも杞憂の伝説がある。
古代中国に心配性の人がいて、天が落ちて来るのではないか、大地が崩れ落ちるのではないかと心配する杞という国の人がいた。それを聞いた人が、天は大気の集まりだから落ちて来ない、地は大きな土の塊だから壊れることはないと説明した。すると彼の杞国の人は安心した。
これを聞いた長盧子は、長年月で考えれば、天も地も必ず崩壊する時期があるものだから、その崩壊の時期に遭遇したら当然に憂えるものだ。(だから杞憂には理由がある)
これを聞いた列子は笑って言うには、天地が崩れようが崩れまいが、そんなことは自分の知ったことではない。同様に、生きている時には死を知らないし、死んでいる時には生を知らない。だからそんなことを気にしていてはいけない。
(列子天瑞篇)
さて易経に天風姤という卦があり、それに天が落ちることを示している。
天風姤の六爻は、
陽
陽
陽
陽
陽
陰
でできていて、全陽であったものが最初に下から陰が発生した兆しの卦である。これの第五爻の説明が、『杞を以て瓜を包む。章を含む。天より隕つる有り』。これは、杞(川柳)が一陰たる瓜を包むように大切に育てるには、戒律規律に従って、丁寧に慎重に生きることが必要で、ついには天より落ち、天機天命を知りつつ、あるいは召命され生きることができる、というもの。
クンダリーニは上昇し、只管打坐は下降する。方向性は逆だが、天が落ち地が崩れなければ、「えり好み」をしないあるいは天国も地獄も超えるということはないのだろう。
なお、アイルランドにも杞憂の伝説がある。