Quantcast
Channel: アヴァンギャルド精神世界
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3535

芭蕉 幻住庵記

$
0
0
◎やがて死ぬ けしきも見えず 蝉の声

芭蕉の幻住庵は京阪石坂線終点の石山寺から西へ1.5キロ。大津市の岩間の北の山にあったという。

芭蕉の幻住庵記を現代語訳してみると
『私は、ただひたすらに閑寂を好むというのではない。ただ病身のため人にうみ、世を逃れた人に似ている。

なんということか、仏法を修行するでもなく、世の職務をつとめるでもなく、仁にもつかず、義にもよらず、若い時から、ただむやみと好きなことがあって、それが、ひとまず生活の手段とさえなったので、わが身の無能無才により、とうとうこの一筋につながれたもの。

およそ西行・宗祇の風雅の道におけるもの、雪舟の絵におけるもの、利休の茶におけるものについて、我と彼らとの賢愚は異なるが、これらに一貫しているものは一つであろうと、いろいろと工夫・苦労しているうちに、いつもまにか人生の初秋も半ばを過ぎた。

一生の終りもこれに同じく、夢の如くにして、又々幻住なるべし

先ずたのむ 椎の木もあり 夏木立

頓(やがて)死ぬ けしきも見えず 蝉の声

幻(ドリーム)とも自覚しないうちに人生半ばを過ぎ、一生の終りに至って、幻と感ずる。
ドリームとリアリティ(ニルヴァーナ)。
西行・宗祇の風雅の道、雪舟の絵、利休の茶に一貫するものは、リアリティ(ニルヴァーナ)。


【チャクラと七つの身体-384】
◎ニルヴァーナ-12
3.仏教-2 ◎芭蕉 幻住庵記
(ザ・ジャンプ・アウト438)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3535

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>