混沌とし始めた世界

◎生活と世界の激変は近い

かつては盤石を誇ったアメリカとサウジアラビアの関係も、例の新中東未来地図をもとにしたアメリカのイラン宥和、サウジとイスラエルないがしろ路線がたたり、いまやサウジの隣国イエメンで地上戦が始まろうとしている今、サウジアラビア国王がオバマ大統領との首脳会談をドタキャンするという前代未聞の事件が発生した。

更にロシアは5月11日から21日までの日程で、中国人民解放軍との海上合同軍事演習を初めてＮＡＴＯの庭であるはずの地中海で実施する。この軍事演習は中ロ両国から計10隻の艦船を動員する。

中露には、アメリカの国力の弱体化を見越した警察官なき世界で、その軍事力を背景にした協力をもとにした、中露を世界の中心に据えた新世界図があり、2年後には、自分の陣営の国を奪われまいとするアメリカ陣営対奪おうとする中国ロシア陣営のせめぎ合いがより軍事面経済面を含め鮮明となるのではないか。
その草刈り場の大宗は欧州になるだろう。

また今般国連の関与なしで集団的自衛権の行使を可能にする武力攻撃事態法改正案が5月14日閣議決定され、日本はアメリカの要請を受け政府の意向で世界どこにでも戦争に行ける体制が整う。

戦争に勝つには、金とインテリジェンスと教育、マスコミ統制だが、インテリジェンス組織がないのはいうまでもなく、金については、かつては属国の上りで軍費をまかなわなければ財政が回っていかなかったから、属国なき今は国民が窮乏を強いられるだけ。教育、マスコミも自ずと自由が奪われ、新現人神の名の下に国民は戦争に向けた一致団結ゆるがない耐乏生活を是とし、自由な言論のインターネットは即刻規制されるのではないか。

この数年先に予想される混沌とした世界情勢は、生前の笹目秀和氏の予見通りであり、言論思想統制は70年前出口王仁三郎が玉串を座布団に隠したとおりである。

このように、これから数年の生活と世界の激変は意外に急速に進む可能性がある。