◎宗教は為政者の道具
世の中で本当の宗教に興味のない人は多いが、そんな人が宗教をどのように見ているかが、次のマッカーサーの言で推し量ることができる。
社会党の片山哲が首相になった翌日の1947年5月24日、マッカーサーが日本国民向けに次のようなメッセージを出した。
『マッカーサーは、キリスト教徒の首相誕生の重要さは日本だけに限られたものではないと信じ、
「今や東洋の三大強国にキリスト教徒出身の首相、中国の蒋介石、フィリピンのマヌエル・ロハス、日本の片山哲が誕生したことは広く国際的な観点から見ても意義が深い。
これは聖なる教えが確実に広まっている証であり、東洋と西洋の人々が人間の心という面で共通点を見いだすことができ、抑圧によって権力拡大を狙っているイデオロギー主義者たち(共産主義者たち)に対抗し、難攻不落の防壁をついに築き上げるという希望を齎(もたらす)すものということを、明確に裏付けるものである。
これは人類の進歩である」と言い自分を納得させていた。マッカーサーは、このような長い文を書くのが好きだった。』
(国破れてマッカーサー/西鋭夫/中央公論社P109から引用)
キリスト教信者であれば、それだけでいわば無条件に万々歳的な印象である。ところが過去2千年、キリスト教国家は、相互に争乱を繰り返したことに飽き足らず、大航海時代以降は、世界の力による征服へのトライを繰り返してきた。
こうした宗教観は、毛沢東のそれと大差ない。宗教は為政者の道具の一つにすぎない。
残念ながら、こうした見方が世間一般の宗教の見方というものだろう。それでも人間そのものは、いつしか神化という進化を待つほどに肉体の準備ができた。こうした厳しい時代だが、欲得に関係なく宗教の本質に関心を持つ人が一人でも増えてくれればよいけれど。
世の中で本当の宗教に興味のない人は多いが、そんな人が宗教をどのように見ているかが、次のマッカーサーの言で推し量ることができる。
社会党の片山哲が首相になった翌日の1947年5月24日、マッカーサーが日本国民向けに次のようなメッセージを出した。
『マッカーサーは、キリスト教徒の首相誕生の重要さは日本だけに限られたものではないと信じ、
「今や東洋の三大強国にキリスト教徒出身の首相、中国の蒋介石、フィリピンのマヌエル・ロハス、日本の片山哲が誕生したことは広く国際的な観点から見ても意義が深い。
これは聖なる教えが確実に広まっている証であり、東洋と西洋の人々が人間の心という面で共通点を見いだすことができ、抑圧によって権力拡大を狙っているイデオロギー主義者たち(共産主義者たち)に対抗し、難攻不落の防壁をついに築き上げるという希望を齎(もたらす)すものということを、明確に裏付けるものである。
これは人類の進歩である」と言い自分を納得させていた。マッカーサーは、このような長い文を書くのが好きだった。』
(国破れてマッカーサー/西鋭夫/中央公論社P109から引用)
キリスト教信者であれば、それだけでいわば無条件に万々歳的な印象である。ところが過去2千年、キリスト教国家は、相互に争乱を繰り返したことに飽き足らず、大航海時代以降は、世界の力による征服へのトライを繰り返してきた。
こうした宗教観は、毛沢東のそれと大差ない。宗教は為政者の道具の一つにすぎない。
残念ながら、こうした見方が世間一般の宗教の見方というものだろう。それでも人間そのものは、いつしか神化という進化を待つほどに肉体の準備ができた。こうした厳しい時代だが、欲得に関係なく宗教の本質に関心を持つ人が一人でも増えてくれればよいけれど。