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ただの人間を神としてあがめる−2

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◎二つの罪を問われる

旧約で偶像崇拝というとバアル信仰。しかしこのソロモンの知恵の一章は時代を超えた目で描かれている。

偶像崇拝の凶悪性とは、旧約の時代の黄金の子牛崇拝だけのことではなく、古くは国家神道であり、ナチズムであり、文化大革命であり、新しくは現代の拝金主義であり、国家資本主義であり、私権の保護・万人の権利の平等のもとに愛の行使を凍りつかせている社会制度の弊害のことでもある。

ただの人間を神として崇拝するとは、神ならぬ人間の創った制度を護持していくということでもある。いまや政治も社会も無神論となり、神ならぬ人間の創った政治制度、社会組織、イデオロギーだらけとなった。一部宗教ですらそういうの(人造宗教)がある。

ただの人間を神として崇拝する問題点は、出口王仁三郎の吉岡発言を俟つまでもなく、それが将来の災厄の原因となることである。

そのことを人間の信仰のありかた、すなわち正しくない者を信仰することには、実はその信仰の動機の純粋性がいくらあろうとも、真神が正しくないものだと思い込んだ罪過、そして聖なる真神を軽蔑しそのことに誓いを立てた罪過が発生するものである。

ソロモンは、その二つの罪悪により最終的には、その罪を犯した不義なる者への処罰が実現してしまうと断定している。

旧約外典 ソロモンの知恵の第14章の後半。

『一二
偶像への想いは淫行の始めであり、彼らを作り出すことは生命を腐らす。

一三
それは初めからあったものでなく、いつまでも続くものでもない。

一四
人々の空しい誇りのために、それは世に入ったもので、だから、彼らには速かな終わりで必定である。

一五
早死した子のために心を痛めた父が、急にその子を奪われて像をつくり、もう死んだ者を今や神として崇める。
こうしてその家の子郎党のために、神秘な儀式を伝えるにいたるのである。

一六
それから時が経過すると、この不虔な習慣は強制され、法として遵守されるようになる。
かくて支配者の命によって、刻まれた物は礼拝されるにいたる。

一七
遠くに住んでいるために、眼のあたり拝むことの出来ない人々は
その支配者を遠くから視像化し、尊敬する王のあらわな像を造り、その所にいない者をいるかのごとく熱心にへつらい拝むようにする。

一八
工芸家の名誉心は王を知らぬ者をも、かりたて強度の神的崇拝にいたらせる。

一九
彼は権力者に気に入ろうと思って、技術の力でその像を実物よりも美しいものに無理にしあげるからである。

二〇
衆愚は手仕事の美しさに心を奪われ
少し前まで人として尊んだに過ぎぬ者を、今や礼拝の的と考えるようになる。

二一
これは人の生涯にとってわなとなった。というのは人々は災厄や暴政により奴隷にされ、人間の共有し得ないみ名を、石や木に附与したからである。

二二
それから神の知識につき迷うだけで足りず
無知による大きな戦いの中に生きつつそれらの災いの状態を平和と呼ぶ。

二三
幼児殺害の儀式や隠れた秘儀、奇妙なやり方で乱痴気騒ぎの限りを尽くし

二四
生活も結婚も不潔なものにしてしまって、人は他人のすきをうかがって殺害し
姦通によって人を苦しめる。

二五
流血、殺害、盗み、歎き、腐敗、不信、騒ぎと偽証が一緒くた

二六
善人を不安にし、恩を忘れ、魂をけがし、性の区別を乱し、結婚は破壊され、され、姦淫と淫行、

二七
というのは名もない偶像の崇拝こそ、すべての悪の始め、原因と終わりであるから。

二八
彼らは狂乱して喜び、偽りを予言し、あるいは不義に生き、たやすく偽証する。

二九
魂のない偶像に信頼して、偽誓をしても罰せられるとは思いもしない。

三〇
二つの罪ゆえに審判が彼らに臨むであろう。すなわち偶像に固着して、神について不義の思いをいだき
聖なるものを軽蔑して、不正にも偽り誓ったことである。

三一
というのは誓う者の力ではなく、罪を犯す者への処罰がいつも
不義なる者の犯行を追跡するからである。』
(聖書外典偽典2 旧約外典/教文館P50-52から引用)

現代人のほとんどは、真神でないものを信仰することにあまり抵抗がない。真神でないものを信仰することへの抵抗は理屈に属するものではないから、それは直観しかないように思う。

悟りへのつかみが悪い原因はそこにもある。






悟りとは何か

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