どんな宗教教義も完璧なものはない。
◎君は断じて 今、ここにいることはできない 悟りを開いた師は、弟子たちを悟りに導くために真理の断片を集める。だが弟子を数個の断片だけにもたれかからせ続けるのは容易ではないため、できるだけ多くの断片を集める。...
View Article肥田春充の丹田強化-7
◎拳の握り方と気合 ◎丹田を錬る-15 肥田春充の拳の握り方。 『食指と中指とを曲げて、その前に拇指を折り寄せつけ、そして第四第五指とを、その上に折って重ねるのである。さうすれば五指悉くが、それぞれ十分に力が這いって、しかも五指の力が掌の中に集まる様になって、最も強い拳となる。』 (『川合式強健術/肥田春充』P238-239から引用)...
View Article趙州無字の公案
◎丹田を錬る-15 禅の代表的な公案州無門関の第一則が、趙州無字の公案。 この公案を師僧からもらったら、不定期に思うところの回答を師僧に報告し、正解と言ってもらうまで、正解を求めて苦吟しなければならない。 この公案は、『禅僧趙州に、ある僧が聞いた。 「犬にも仏性がありますか」。 趙州は答えた「無」。』と短い。...
View Article丹田禅とマントラ禅
◎丹田を錬る-16 禅の中興の立役者白隠が座右の書としていた禅関策進。禅関策進は、禅専一ではなく、禅と念仏の併用を主張した明代の僧雲棲袾宏の手に成るもの。この書の前半は、いかに過去の古仏が禅冥想のフリークとなって大悟していったかのエッセンスを抜き書きしている。ところが後半には、念仏系の話が出て当惑させられる。これは禅家からの見方。...
View Article南シナ海波高し
◎日米安全保障条約の実効性 日経新聞(2021年3月16日版)の秋田浩之氏の署名記事『対、中国、崩れた米軍優位』という記事には、台湾有事の米軍図上演習では、ここ数年米軍チームは中国軍チームにほぼ決まって惨敗(米軍幹部などの話)。 一方日本国が行った日本周辺有事の図上演習では、インド太平洋の米軍と自衛隊を合わせても中国軍に劣勢を強いられかねない結果だったという。...
View Articleアシュタヴァクラ
◎すべてを観照する意識 アシュタヴァクラは古代インドの聖者にして、生まれつきの身障者。彼は、母が妊娠中に子宮の中から大学者であった父親に学問的論争を挑み、怒った父親がアシュタヴァクラに呪いの言葉を投げつけた。その結果、彼は8か所がねじ曲がったラクダのような身体で出生してきた。 彼の弟子ジャナクが師アシュタヴァクラに真理を問う 『ジャナクは尋ねた おお、師よ 人はどうしたら英知に至るのでしょう?...
View Articleラーマクリシュナがカーリー女神を棄てる
◎観想対象を一刀両断にする ラーマクリシュナといえば、バクティ・ヨーガであり、ちょっとしたきっかけでカーリー女神の出現が起き、恍惚境に飛び込んでしまって、そこからなかなか出てこないことで知られる。 彼の人生の終わりにカーリー女神を棄て去るという体験が起こる。...
View Article地下鉄サリン事件26年とオウム真理教
◎何も変わっていない オウム真理教事件があってから、世に宗教勧誘と聞けばそれだけで拒否反応を起こされるケースが多くなり、ヨーガ教室や能力開発セミナーなどの形で、カルトの勧誘は地に潜ったと言える。 いまや半島系などの新興カルト信者も、家庭を作り子供を持ち、二代目信者三代目信者ができてきており、時々社会面をにぎわす事件報道として出ることがある。カルトの世襲の時代ということになる。...
View Article神との対話はあり得ない
◎あなたがいるうちは、神はどこにいる? OSHOバグワンに弟子の一人が、質問した。 『「超自然的存在との、あるいは神との対話はあり得ないのでしょうか?」...
View Articleオウム真理教村井秀夫
◎虹の階梯は物質科学レベルのものではない オウム関連書籍は、どうしても存命中の死刑囚や元信者の証言を元に構成するので、早々と暗殺されたオウム真理教ナンバー2の村井秀夫への印象は薄くなりがちだ。 村井秀夫と言えば、TVカメラの動いている前でオウム真理教本部前において刺殺され、その際に『〇〇〇にやられた』と言ったことが現場にいたマスコミから伝えられている。...
View Article達磨と悟り
◎不条理を超える 北関東では、達磨を名産とする地が多い。 その達磨が人と悟りの関係を語る(四行論長巻子)。 『三蔵法師(菩提達摩)はおっしゃった。 「悟らないでいる時は人のほうが真理に迫っていこうとするが、悟る時は真理のほうが人に迫ってくる。 悟ってからは心が景色を包んでいるが、迷っているうちは心が景色に包まれている。」(NGl, 68)』 (「悟り体験」を読む...
View Articleサンドウィッチマン 毎日が奇跡
◎オープン・マインドへ NHKスペシャル仕事の流儀で『サンドウィッチマン』。全部を見たわけではないが、伊達の「毎日が奇跡」というのが良かった。 32歳で売れ始めるまで、一度漫才をやめかけたが、最後にこの一年だけがんばろうと一念発起。最初のM1グランプリでは準決勝シリーズまでしか進めなかったが、翌年は敗者復活チームとして決勝シリーズに最後の一枠として進出。そしてその勢いで優勝。...
View Article火水(かみ)と水火(いき)
◎人は火水(かみ)である 天地にも人にも火水(かみ)と水火(いき)があって、 火水はたましい、水火は息。 大本言霊学から 『天地(あめつち)の間に、眼に見えざる火水(ひみず)あり。これを火水(かみ)とも云う。神と唱うるは体にして、水火(いき)と唱うるは用なり。ゆえに陰陽と陰陽とを与(く)みて万物を産むなり。...
View Article少年少女が社会に巻き込まれる時期
◎不安や恐怖、適切に学ぶ 十代後半から二十代前半において、自分個人のあらゆる生活の側面が、人類の歴史全体に結びついているという単純で絶対的な真理に気がつくものだ。 なにしろ中学や高校や学習塾で受験科目ばかり学んでいる中で、視野が徐々に広がっていき、個人の生活認識に属していない物事の方が圧倒的に多いことに気がつく。それは、社会や歴史や政治や経済への関心と衝撃に始まるのだが、宗教もその一つである。...
View Articleオウム真理教事件とは何だったのか?/一橋文哉
◎オウムの闇は日本の闇 『オウム真理教事件とは何だったのか?/一橋文哉』。この本は、麻原が最初から宗教詐欺のカモを集めるためという意図も持って組織宗教を立ち上げ、最後は、教団がどうなっているかを描き出した衝撃の本。 著者が問題にしているのは、百億円単位とされる資金と、製造されたり、輸入されたりした大量の武器と薬物、そして細菌兵器とレーザー砲、核兵器の行方である。...
View Article封衡-1
◎ソーマ・ヨーガ 封衡は、曹操の時代の人。 封衡は字を君逹といい、隴西の人である。幼少の時から仙道を学んで終にその秘奥を悟る事が出来た。 彼は初め五十年ばかりの間は専ら黄連を服していたが、その後鳥獣山に上って薬を採り、引き続いて百余年の間禾(こくもつ)を服していた。かくて郷里へ帰って来た時は年齢已に二百歳以上になっていたけれど、容貌を見ると、光澤両頬に漲っていてちょうど二十前後の人のようであった。...
View Article封衡-2
◎失われた冥想テクニック 魏の武帝(曹操)がある日、封衡を朝廷に召して養性の法を問われた時、彼は答えて、人は身体を適度に働かして筋骨を煉り、食欲を節して清き心を養い、すべて飲食物は脂気の多いもの又は味の濃厚なものあるいは塩からいものは一切これを避け、また喜怒哀楽等すべて心神を傷(やぶ)るものは堅くこれを避けると同時に、女色を遠ざけて房事を慎みさえすれば、それがほとんど道に近いのである。...
View Articleしゃきっと意識的に生きるのは大変だが
◎鈍感な人と繊細な人 釈迦は、無意識を克服し意識だけになったので、平和と至福に生きている。だが余りにも意識的になったので、起こっているすべてのことを感じ続けるはめになり、そのことで人生は苦だという独特の哲学を創設した。だが、そもそも慈悲の極みとは、これ以上ないほど悲しいということである。...
View Article日中の戦力差と強圧外交
◎野戦か籠城か外交か スマホゲームをやりながら歩く人が多い。三国志や信長の野望系の戦略ゲームをするまでもなく、戦国時代の合戦が始まるのは、大体彼我の戦力差は、5対1とか、6対1になった時点という印象がある。そこで、そうなる前に攻め込まれるターゲット国は外交、朝貢などで第三国と軍事同盟を組み、敗戦を避けようとするもの。 これが中国古代なら最強国秦とその他の国で対抗した蘇秦張儀の合従連衡。...
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